第1回  団塊の世代はどう描かれたか

 ご案内をいただき私は早速出席の葉書を出した。初参加だったのでどんな内容なのか楽しみであった。はじめに乙部宗徳さんから「団塊の世代はどう描かれたか」と題して報告がなされた。団塊の世代と名づけたのは堺屋太一とは知っていたが、同名の小説があることを初めて知り読んでみたいと思った。「全共闘」世代の作家たちとして立松和平らがあげられていたが村上春樹もそうだと知り驚いた。彼らに対して民主主義文学の書き手としては、丹羽郁生、青木陽子、草薙秀一らがいること、また、団塊=「全共闘」と言われるが、その世代は中卒、高卒で働いた人が八割で、丹羽あさみの作品もあるが、それも含めてまだまだ少ないとのこと。そのあと能島龍三さんの司会でフリートーキング。大学へ行った人も行かずに仕事についた人も、自分はどう生きるのかを選択していった青春時代だったのではと語られた。全国に革新自治体が数多く誕生し、変革の季節を身をもって体験できたのだ。
 参加者十五人全員が一言ずつ発言し、初めて会った者同士とは思えなかったのは、やはり同じ時代を生きてきたからだろうと思った。最後に乙部さんからまとめがなされた。「昭和三十三年」という新書や「下向志向」という本の紹介もなされたがそれぞれおもしろい内容のようだと思った。
 この会はこれからも続けていくが作品の合評をしながらの方がよいのではということで旭爪あかねさんの「風車の見える丘」を読んでくることにした。次回は四月二十九日(昭和の日)と決めて散会した。
(藤原とみ子)

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