会員の新刊ご案内 
(2013年以前)
(概ね刊行時期が新しいものの順に掲載。価格は税抜き価格)
お問い合わせはこちら
    

                         ☆画像はファイル容量を抑えるため画質が悪くなっています。ご容赦ください。

宮﨑信敏 「70歳の語学留学1年生」

 N・M出版  頒価1,200円
 

安藤晴美 「夢のせて」

 はるみワールド第三集!随筆・小説・川柳。身辺雑記の<ほっとタイム>の章には、君子蘭やバラの花に注ぐ作者の愛情の、それこそほっとする和やかな雰囲気から始まり……。
 路上社  本体926円
  

堤康弘 「青い日々」

 民主文学会福岡支部  頒価1,620円
 

碓田のぼる 「一途の道 戦後編―渡辺順三 歌と人生」

 本書でも、いくつかの新しい資料の発見や、順三作品についての私自身の、新しい視点や、理解の深まりを得たことは、有難いことだと思っています。…今は、少しゆったりした気持ちで、わが師順三が何と言うか、その出かたを待とうといった気分です。(本書/あとがきより)
 光陽出版社 本体1,500円
↑

山岡冨美 「柱時計」

 柱時計/父の背中/一人だけの卒業式/望郷/携帯電話/手紙/万華鏡/ひかりの道/アリランの歌―父母との絆をたぐり寄せた兄弟姉妹の記録/生きていた学級通信〔ほか〕
 東洋書店  本体1,500円hashiradokei.jpg
    

須賀田省一 「野田の文学・野田争議」

 野田文学会  頒価800円
  

岡田宜紀 「髭を剃ったヒトラー」

 閉塞状況を憂い談じるマルさんたち……。現代の政治を描いて希望を語る。
 岡田宜紀著作刊行会 頒価1,200円
  

大浦ふみ子 「ふるさと咄」

 父に、恩師に、恋人に、原発がもたらしたものは?。ふるさとへの愛と人間模様を詩情豊かに描いた表題作に、原発・農業・農業後継者をテーマにした「かんのう鳥」を併録。
 光陽出版社 本体1,000円
 

津上忠 「評伝 演出家 土方与志」

 プロレタリア演劇運動の担い手として活躍した土方与志が、その師である小山内薫とともに私財を投じて築地小劇場を創設してから90年。戦後も前進座や舞台芸術学院で演劇活動をおこない、生涯250作品以上の演出を手がけた。その激動の生涯と業績を、与志の演出助手をしていた著者が、体験をもとに書き上げた評伝。
 新日本出版社 本体2,400円
↑

碓田のぼる 「妻のうた」

 待つ便り来ねば雨降る夕暮れの巷に出でて花買いにけり 脳神経日々に衰う妻ときに暮らしをもたぬあどけなさ見す。20歳から85歳までの間に妻をうたい、子らをうたった短歌225首を収録。
 光陽出版社  本体2,000円
 

泉 脩 「文学を考える」

 私家版
 

嶋 圭 「朱夏の記憶」

 私家版
 

田中山五郎 「大獄と闇の夜」

 安政の大獄事件の末端で、福島の百姓・菅野八郎が巻きこまれる。罪人として八丈島におくられ、5年後に戻った彼は不作の夏、190カ村の民衆と福島城に押しかけた……。表題作および「あきらめぬ人々」の全2話を収録。
 本の泉社  本体1,600円
 

鶴岡征雄 「私の出会った作家たち」

 文学運動半世紀! 梅崎春生、西野辰吉、金達寿、窪田精……。著者が民主主義文学運動の中で出会った作家・詩人たちについて綴った実感的回想録。写真も多数収録。
 本の泉社  本体1,600円
↑

工藤勢津子 「遠い花火」

 いまは亡き父へ寄せる想いを描いた表題作をはじめ、家族や職場の人々とその日々をいとおしく描き出した全8編の短編小説を収録。
 民主文学会発行、光陽出版社発売  本体1,429円
 

前田 新 「土着と四次元」

 机上の読解だけではなく、宮沢賢治を初めとする五人の詩人の詩などの作品に関して、生き方や実践や影響力などを通して浮き彫りにしようとした評論集。
 コールサック社  本体2,000円
 

東 喜啓 「被災大企業」

 大震災直後に、東北のある大企業でおきた争議をモデルに描く。
 光陽出版社  本体1,000円
 

鬼藤千春 「磯の光景」


 私家版  1,000円
  

柴垣文子 「校庭に東風吹いて」

 学校で声を出せない子のために何ができるのか…。新しい言葉が生まれるときを待ち、子どもによりそう教師たちの情熱を描く長編。
 新日本出版社  本体2,200円
↑

山本司 「揺れいる地軸」

 東日本大震災を詠んだ短歌738首。日本の地軸ゆれ来しこの後の行方を問い、記録することで被災地を想い、曇りなき眼差しで見つめ続けた第6歌集。
 角川学芸出版  本体2,571円
 

野里征彦 「こつなぎ物語」第三部 

 負けても負けても闘いに挑む ―寒村に生きる農民たちの熱い気持ちを描いた、第三部完結作。
 本の泉社  本体2,000円
 

野里征彦 「こつなぎ物語」第二部

 加治原という人が村民に無断で、代金も支払わずに、暴力と脅迫で村の山を侵害した。入会訴訟の一頂点をなす「小繋事件」の裁判と、農民運動史に不朽の足跡を残す山村農民の闘いの軌跡を描く、第二部。
 本の泉社  本体2,000円
 

海野さだ子 「きょら島慕情」

 著者は自ら20代を復帰運動のさなかに生きた。そうした体験をもとに発表した数々の小説を1冊にまとめ、刊行。奄美の山村に暮らすこどもの様子、見るものすべてが新鮮だった少女時代の記憶を描く短編も収録。
 南方新社  1,890円
  

増田 勝 「茜色にそめて」

 エープリント  1,000円
↑

水野敬美 「てのひら作品集」


 私家版  1,000円
 

横道しげ子 「雪明かり」

 いのち育みたたかいを紡ぐこの道。60~70年代、たばこ工場で働く女性たちを描いた「埃の舞い」「ひまわり」など11作品を収録。
 ウインかもがわ  1,260円
  

玉置幸孝 「邦二郎」

 大阪の文学社 1,500円
  

早乙女勝元「東京空襲下の生活日録」

 昭和16年12月8日に始まった太平洋戦争。空襲が開始されてから終戦まで、日本本土が戦場となった「銃後」の10カ月。東京大空襲・戦災資料センター館長でもある著者が描く庶民の暮らしと、同センター所蔵の写真、資料をもとにした空襲下の日録が、戦争の真実をあぶり出す。
 東京新聞  1,575円
 

三輪純永 「グレート・ラブ 関鑑子の生涯」

 戦争に協力することを拒否し、ステージと歌う自由を奪われた関鑑子。生い立ちから、戦後再開されたメーデーでの歌唱指導、「うたごえ運動」の創造、亡くなるまでの壮烈な生き方をたどる。
  新日本出版社  1,600円
↑

浅尾大輔 「新解 マルクスの言葉」

 歴史、社会構造、人間存在の総体を解読するロゴスのダイナミズム。巨人のしびれる言葉を媒介に、混沌に沈む日本の「現在」を照射する新思想エッセイ。
  バジリコ(株) 1,785円
    

尾西康充 「小林多喜二の思想と文学」

 生誕110年、没後80年。最新の資料や研究成果に基づいて、小林多喜二の作家的主体の形成プロセスと思想的深化を克明に描き出すとともに、ジェンダーの視点からも分析する。
  大月書店  2,940円
  

川上重人 「革命下のキューバにチェ・ゲバラの歌声が響く」

 キューバ政府は、今日においても革命はつづいていると位置づけ、チェ・ゲバラのめざした理想を堅持している。キューバを旅した著者が、その経験を交えながら、キューバの政策や課題、キューバ革命の軌跡などについて綴る。
 本の泉社  1,365円
 

碓田のぼる 「石川啄木と杉村楚人冠」

 国際的なジャーナリストである楚人冠・杉村廣太郎宛の書簡をもとに、楚人冠に対する石川啄木の親愛感を形成した土壌となった問題について検討する。『新日本歌人』掲載に加筆し書籍化。
 光陽出版社  1,800円
 

風見梢太郎 「神の与え給いし時間」

 認知症を患った継父との最期の時間をともにする主人公の思いを描き、そこを通して人間のつながりの新しい関係をみようする。
 ケイ・アイ・メディア  1,575円
↑

碓田のぼる 「一途の道 渡辺順三 歌と人生 戦前編」

 おのれの信ずるひとすじの道に立って、いささかも時代に媚びず、戦争讃歌を一首も作らなかった短歌革新運動の先駆者・渡辺順三。その歌と精神の遍歴をたどる歌論的エッセイ。
 光陽出版社  1,575円
 

須賀田省一 「野田の文学・昭和期」

 野田文学会  800円
 

武本哲勇/武本弓恵 「スコップだけを見てはならない」

 私家版
 

早乙女勝元 「私の東京平和散歩」

 東京下町に生まれ育った著者が案内する、東京の街角。東京大空襲はじめ、忘れてはいけないものがあることを語りかけてくれる。
 新日本出版社  1,575円
 

浅利勝美・浅利正 「たたかいと愛と、これからも」

 一粒書房
↑

谷口一男 「雪の足あと」

 私家版
 

有田博 「春の祭り」

  私家版
 

池上ゆたか 「再生のユートピア」

  私家版
 

野里征彦 「こつなぎ物語」第一部

 山は誰のものか! 1917年、東北・岩手の寒村から一つの訴訟が起こされた。小繋事件。農民運動史に不朽の足跡を残す山村農民のたたかいが、今ベールを脱いで描かれる。
 本の泉社  2,100円
 

関二郎 「新型爆弾搭載機射程距離にあり」

 “新型爆弾搭載機、我が陸軍の高射砲の射程距離にあり”ながら、なぜ陸軍は、“撃て!”の一言を言わずに、広島の20万の市民を犠牲にしたのか? 戦火に散った肉親の死の謎を追い、その、残された恋人たちの悲しみを知る少年と記者たちの挑戦の物語。
 文藝書房出版  1,260円
↑

秋元有子 「戦後の長い旅」

 人が歩いて道が出来る。戦争とともに生き、戦争を拒否して生きた「戦後の長い旅」。思いは深く、つづく世代に語りかける。
 本の泉社  1,575円
 

新船海三郎 「不同調の音色」

 安岡章太郎たちの内心を空白にさせた「もっと大きな或るもの」とは何だったのか。「ガラスの靴」「陰気な愉しみ」から「海辺の光景」「流離譚」へ追尋する。
 本の泉社  1,260円
 

玉置幸孝 「リアリズムの考察」

 大阪の文学社  1,500円
 

須田勇 「沈黙」

 韓国の考古学を研究している著者が、高興半島や釜山を訪ねて見つけた、紀元前一千年頃に形成されたと考えられているコインドル(支石墓)を多くのカラー写真で紹介する。
 発行・発売 創英社/三省堂書店  3,675円
 

山口賢 「少年の頃」

 私家版
↑

髙橋良子 「随想 モラリストの系譜 モラル、良心、真実」

 著者が10年近く親しんできたモンテーニュの「エセー」や、プーシキンの「ベールキン物語」について綴る。さらに「リチャード二世」「ヘンリー六世」などシェイクスピア史劇をあらすじと共に解説する。
 光陽出版社  2,000円
  

原 史江 「杏子」

 勤評、安保、松川…。1960年前後の学園に戦争と抑圧への道を拒む若い心が躍る。揺れ惑いつつも、明日へひたすらな透き通った歌声が響く…。小説小冊子「消えない闇」付き。
 本の泉社  1,890円
 

早乙女勝元 「ゆびきり」

 この物語の主人公・昌次は、あちこちで、いろんな約束をするが、心からの“ゆびきり”を交わすのは、たったの一回きり。ちひろさんの美しい挿絵が、下町のちいさな路地うらに、導いてくれる少年たちの楽しくもあり、せつない物語。
 新日本出版社  1,995円
 

大浦ふみ子 「原潜記者」

 「あなたの頭って錆ついてるみたい」。おれがきみに出会ったのは、原子力潜水艦シードラゴンが、佐世保の港に初寄港する前日のジャズ喫茶だった。
 光陽出版社  1,000円
  

高橋久視 「六月の雪」

 民主文学会香川支部  1,300円
↑

さつきとくお(宮原寿男)「少年の四季」

 NECの労働者であった著者が、17才の時から57年間にわたって書き続けた、青春、家族、仲間とたたかいの詩など38編を収録。
 ざっこの会  1,000円
 

秋元有子 「ときにありて」

 時代の激浪は一人の女性をつよく、やさしくした。議員生活を小説世界にたどり、近しい人への悼辞などを収録。山中光一『ある現代史』とひびき合って奏でる人生賛歌。
 本の泉社  2,000円
  

山中光一 「ある現代史」

 マクロの現代史をミクロの個人史につないで、戦前、戦後をたどる。秋元有子『ときにありて』とひびき合って奏でる人生賛歌。
 本の泉社  2,000円
 

大波一郎「詩集 宇宙を泳ぐ」

 私家版
 

伊藤義夫「忘れ語りの記」

 東三河支部
↑

岡田宜紀 「司馬遷の妻」

 秋の気配をあなたは何で知るだろう。少年の日 兄と弟 ほのかな恋……。表題作をはじめ短編10作を所収。「司馬遷の妻」は、司馬遷が李将軍列伝を書き終えるにあたって、最後の部分に彼にとっては因縁の深い李陵のことを書き加えたいという、誘惑にかられて懊悩する姿を描く。
 民主文学会発行、光陽出版社発売  1,200円
 

北原耕也 「原発ドリーム」

 100年ものあいだ村内に役場庁舎も持てなかった僻村が原発誘致に託したものは何か。原発を誘致する側の論理と願望、その危うさを現地から検証。原発マネーに依存しない郷土の再生へ、過疎の地にその可能性を探る。
 本の泉社  1,500円
 

成澤榮壽 「伊藤博文を激怒させた硬骨の外交官 加藤拓川」

 帝国主義を「盗賊主義」と批判し、晩年には「軍備撤廃論」「反軍国主義」を主唱した外交官がいた!思想家中江兆民に学び、「坂の上の雲」の主人公秋山好古や「平民宰相」原敬の親友・叔父として正岡子規のめんどうをみた拓川・加藤恒忠の本格評伝。
 高文社  3,150円
 

須田勇第二詩文集 「生きる」

 荒幡富士;狭山湖慕情;八国山;幻の『悲田処』跡;一遍・眞教の時宗;武蔵国に渡来した八幡神社と仏眼寺の伝承;神と遺跡と人間たち;連帯する;同行二人;描かれた画布;蒼き海のジュゴンたち;農のポエジー;東の国の物語;アルゴンヌの蜂たちを所収。
 創英社発行、三省堂書店発売  2,625円
 

森住卓ほか/聞き手・新船海三郎 「状況への言葉」

 東日本大震災、原発事故、普天間基地、「復帰」40年、「併合」100年、「在日」…ここから見えてくる日本。
 本の泉社  1,680円
 

白木惠委子 「津波から生きのびた馬」

 東日本大震災の津波にさらわれながらも命からがら生きのびた馬たちを待っていたのは、原発事故による飼い主との別れだった…。実話をベースに馬と人との絆、命の尊さと生きる喜びを描く。
 遊行社  1,365円
  ↑

かがわ直子「南の町から」

 さぬかいと叢書  1,400円
  

碓田のぼる 「歌集 桜花断章」

 著者の第13歌集。党員歌人として自負をもち、激動する日本の現実を見つめつつも、3・11の現実は、表現者に対して言葉の無力感をつきつける。その問題意識のうえに「桜花慟哭」「コケシ」「北に俯す」などの作品群469首を収録。
 光陽出版社  2,000円
 

玉造修 「詩集 高校教師」

 長く教壇に立ち、定年後も再任用教員として教え続ける著者は、その暮らしの中で自身もまた教えられ続ける。人を愛し、人に愛されるそのまじわりの温かさ、大切なことを再認識させてくれる一冊。
 コールサック社  2,100円
 

阿部誠也 「津軽海峡」

 小説、随筆、脚本等たくさんの作品を残した文学者・淡谷悠蔵。その生涯を、社会運動、家族の愛、友情を織り交ぜ描く。陸奥新報紙で210回にわたり連載された。
 北方新社  2,625円
 

林田遼子「風綿」

 「満州」からの引き揚げ家族の戦後生活を描く林田遼子の第2作品集。紡績工場を出発に、働いて生きる庶民の苦闘を、リアルに、親しく愛しいものに描く。
 本の泉社  1,800円
↑

風見梢太郎「海蝕台地」

 風見梢太郎が描く愛の世界。夫婦愛、同志愛が読者にせまる。『女性のひろば』連載長編作品。
 ケイ・アイ・メディア  1,575円
 

田中舘哲彦「愛、ふたたび」

 広島で被爆し、ケロイド手術のために渡米した日本人の被爆女性が、アメリカ人の男性カメラマンと出会い、苦しみと葛藤の永い年月を経て結ばれるまでを描く。
 かもがわ出版  1,050円
 

井辺一平「少年と船」

 〈黙殺される水俣病〉の告発…。――夢断たれ絶望に沈む少を年励ます少女…。絆の力が…。
 本の泉社  1,680円
 

北原耕也「霜天の虹」

 かの満州で、祖父と祖母の間に何があったのか? 父はなぜ祖父を殺さなければならなかったのか? 若き女性弁護士高遠衣織が肉親の秘められた系譜に迫る…そして、驚愕の結末が。七十年の時代を遡ってよみがえる国と民族を越えた愛憎の血脈。
 本の泉社  1,890円
 

阿部誠也「海鳴りのとき」

 北方新社  1,680円
↑

新岡健介「望郷樺太を出でて」

 私家版
 

長山高之「故郷はるかなり

 2011年冬。ソウルの日本大使館前の路上に従軍慰安婦の像が建立された。その直後、韓国大統領が来日。元慰安婦への謝罪と賠償を要求した。だが首相は「解決済みだ」と応答し、像の撤去を求めたという。本当に解決したのか? 国民は人道的立場で検証すべきであろう。
 叢文社  1,575円
 

相沢一郎「父の微笑」

 自治体にも効率化がいわれ働くよろこびが奪われていくとき……。阪神大震災に遭遇し自失から立ちあがる父への哀惜を描いた、表題作はじめ全六編を収録。
 本の泉社  1,300円
 

奈良達雄 「野口雨情 名作の底に流れるもの」

 若き日の野口雨情は、日露戦争に反対し、社会正義の情熱を、片山潜主催の『社会主義』紙上に詩を書きつづけた。後の円熟した童謡の名作にもその思いが込められている。雨情童謡の底に流れるものを探った。
 東銀座出版社  500円
 

小縄龍一「夕張の郷」

 夕張に生きた坑夫が ヤマと仲間に送る短篇集。男たちの、女たちの怒りがあり、たたかいがあり、愛があり、夢がある。
 民主文学会発行、光陽出版社発売  1,800円
 

大田 努 「小林多喜二の文学と運動」

 現実の中に明日へのきざしを見出し、向上を求めて止まなかった多喜二文学の新しさ。
編集者として研究者として、多喜二を熱く見つめつづけた著者が、最新資料を使いつつまとめた初の評論集。
 民主文学会発行、光陽出版社発売  1,500円
↑

森川雅弘 「森川雅弘小説集」

 教員として、労働者として、個の自律と協同の美しさ、つよさを求めた人生の結晶。昨春急逝した著者の遺作集。
  本の泉社  2,100円
 

早乙女勝元 「ハロランの東京大空襲」

 戦災資料センターにカンパした元捕虜米兵。彼は、東京大空襲を経験し、動物園で見世物にされた…。加害、被害をこえて平和の交流はできるか。
 新日本出版社 1,470円
 

柴垣文子 「星につなぐ道」

 京都の教育系大学に通う林伸二は、一年下で共産党員の松野育子と出会い惹かれ合うようになり、日本共産党に入党する。1960年代半ば、ベトナム反戦運動、文化大革命の影響を織り込みながら、青年の自己変革と恋愛を描いた長編。
 新日本出版社  2,310円
 

中元輝夫 「海に墓標を」

 お父さん、早く空に舞って日本に帰り、故郷の空でずっと待ち続けているお母さんと会ってください……昭和19年ベトナム沖に沈んだ「音羽山丸」。亡き父の面影を求め続けた著者半生の記
 文芸社  1,365円
 

賀川真也子 「花を活ける」

 詩人会議出版  2,200円
↑

北原耕也 「津波の町に生きる」

  巨大津波に襲われながら、在校中の児童・生徒は全員無事だった。なぜ、彼らは助かったか?巨大地震、巨大津波へのさらなる不安。犠牲者ゼロへの道はあるのか、釜石の実践から解き明かす。
 本の泉社  1,500円
 

澤田章子、成澤榮壽、山科三郎他共著 「部落問題解決過程の研究 第2巻」


 部落問題研究所   8,400円
 

茂木文子 「マンゴスチンの実は赤く」

 一九四五年の敗戦を国民学校の教員として迎えた作者が、価値観の大転換、軍国主義教育を進めてきた者としての苦悩、そして知った、戦争に命懸けで反対していた人々の存在を描く。
 民主文学会発行、光陽出版社発売  1,500円
 

関 二郎 「愛宕日誌遺文」

 江戸時代末期、武州久喜の町に繰りひろげられる、つましく健気で一途な愛と人情の物語。駒下駄/薬師堂/白川富士/浮き雲/花櫛/山鳩の6編を収録。
 本の泉社  1,260円
 

新津 淳 「歴史と戦争文学」


 光陽出版社  1,500円
↑

田島 一 「時の行路」

 おれたちは都合のいい消耗品じゃない。泣き寝入りはしないぞ、組合をつくってたたかうんだ。いすゞ自動車のたたかいをモデルに、非正規労働者の真実、連帯と希望を描く。
 新日本出版社  2,310円
 

橘 あおい「スプーン一匙」

 看護師の立場から見た現代社会における医療現場のあり方を描いた短編小説。表題作の他、「聖夜」「彼岸会」「ルージュをひいて」の三作品を収録。
 文芸社  1,050円
 

杉本一男 「坑の中から鼓動が」

 炭坑という世界での労働者の命と暮らし、炭函を曵く馬たちの歴史などを活写した著者6冊目の炭坑詩集。
 『炭鉱地帯』編集室  1,500円
 

篠垤 潔 「がん旅情 終焉編」

 原爆放射線に肉体を蝕まれながらも敢然と生きる、ひとりの被爆者の姿を通して「生」の尊さを訴える長編。
 中野出版企画  1,050円
 

工藤一紘 「俳人・石井露月」

 正岡子規門下で、高浜虚子らとともに四天王として名をはせたのち、貧窮の無医村で人々の生活向上に尽力した俳人・石井露月の生涯を、秀句でたどりながら論ずる。
  無明舎出版  1,890円
↑

野里征彦 「罹災の光景─三陸住民震災日誌」

 突然、グラグラッと凄まじく揺れた。茶色く濁った大河のように、海が襲ってきた。3・11からのひと月を、人々がつながりと暮らし、笑顔を取りもどしていく日々を祈るように記した日誌。
 本の泉社  1,500円
  

福山瑛子 「キューバにかかる虹」

 「しんぶん赤旗」の記者として長年勤めてきたみゆきが、『由希』を主人公として当時を振り返り、小説内小説の形式を取った追憶の物語。キューバ革命以降のキューバの有り様を描き、「革命とは?」、「社会主義国の民主主義とは?」を探る。
  柏艪舎  1,575円
 

なかむらみのる 「阿賀野川」

  憲法九条を守る阿賀野の会  1,000円
 

望月昭一 「長芋を掘る」

  詩人会議出版  1,200円
 

塚原理恵 「孤独のかたち」

 命の重みを主張してたたかう看護師たちの姿は凛として美しい。錯綜する人間関係のリアリティと、ひとりの人間として、看護師としての喜びと哀しみを描く短篇集。
  民主文学会発行、光陽出版社発売  1,500円
 ↑

原冨 悟 「微笑みかげんの階級闘争」

 労働組合の組織運営にかかわって「仲間をつなぐ」作業のヒントを提供。また、労働組合の社会的な位置と役割を意識しながら、社会運動のありようについて考える。
 あけび書房  1,470円
 

山口守圀 「文学に見る反戦と抵抗〈増補版〉」

 肺腑をえぐるような苦闘の中から生み出されたプロレタリア文学―。搾取と貧困をもたらすものを告発し、人間の尊厳を求める魂の表現は、現在を撃つ言葉でもある。厳しさを乗り越えて書かれた作品を通し、表現の可能性を探る。
 海鳥社  2,520円
 

新船海三郎 「文学の意思、批評の言葉」

 文学と文学的想像力は、「今=ここ」の現在主義とそこから不断に生み出される大勢順応主義によく対抗できるか。閉塞感つよまる現代に文学の意思を問い、批評の言葉をさぐる。
 本の泉社  2,100円
 

鏡 政子 「きつね小路」

 空襲、疎開、敗戦……戦争を生きた少女は、やがて命の尊さ、平和の重みにかさねて歩んで行く。あの日があるから、いまの私がある……6編の小説世界が一つにとけ合う。
 民主文学会発行、光陽出版社発売  1,300円
 

大浦ふみ子 「歪められた同心円」

 あなたは「被爆体験者」とよばれる被爆者がいることをご存じですか?長崎の未指定被爆地域の被爆者への差別と彼らの痛苦の体験、悲しみ、憤りに迫るルポルタージュ。朝鮮戦争下の青春群像・小説「サセボ」を併載。
 本の泉社  1,000円    
↑

安藤晴美 「生命の輝き」

 弘前支部  315円
 

東郷秀光 「時の丘邊に佇めば」

 本書の表題は、東北大学・明善寮第34回記念祭歌「散りにし花は」の5番の一節です。私は1953年に東北大学文学部に入学し、三神峯明善寮に入寮しました。そこでの輝かしい青春の日々の想い出のためにこの表現を借用しました。
 本の泉社  2,000円
 

野崎梅子 「終の絆」

 私家版  1,500円
 

津上 忠 「作家談義」

 1952年以来、前進座の座付作者・演出家、そして座友としてかずかずの舞台創造にかかわった著者が交流した、現代日本の文学・演劇界を代表する作家たちをめぐる回想、及び戦時下・敗戦直後の激動する時代の自伝的証言・エッセイ等を収録。
  影書房   2,100円 
 

永安義夫 「爺ちゃんの愉しいお話」

 苅藻川出版  1,890円
 

早乙女勝元 「10万人が死んだ炎の夜」

 無差別爆撃の足音。3月10日、なにがおこったのか、なにもかも燃えた惨禍の実態。証言…あの日と大空襲の残したもの。
  新日本出版社  2,310円
↑

西田富一 「大草原の記憶」

  私家版  1,200円
 

山形暁子 「女たちの曠野」

 男女平等へ、引き継がれる思い、切り拓かれる道。男女賃金差別がまかりとおる大銀行で、人間らしく生きられる社会と職場を求めて、賃金差別撤回に立ち上がった勇気ある女性行員たちの闘いを描く。
  新日本出版社   2,520円
 

榑林定治 「山羊と戦争」


 青風舎  1,470円
 

兵頭 勉 「短編小説集 青嵐」


 日本民主主義文学会弘前支部  1,500円
 

保坂和夫 「菜の花」

 福祉行政の最前線に身をおくケースワーカーの北島。多忙と現実の落差に悩みながら、目の前の弱き人々に健気に寄り添い…。第一作である表題作のほか、全20編を収めた短編集。
 光陽出版社  1,500円
↑

山口哲臣 「鈍牛」


 山口哲臣作品集刊行委員会  1,500円
 

笠原美代 「幼い喪主」

 1987年度『民主文学』支部誌・同人誌推薦作の優秀作となった、表題作ほかを収めた短編集。
 私家版  1,000円
 

串部万里子 「夢は枯れ野を」

 旅がある。子がいる。解き放ちたい心とつながりたい心…。句境の進展を読み、人生をたどる。新しい芭蕉が浮かぶ。
 本の泉社  1,995円
 

増田 勝 「冬の景色は」 

 癌を告げられた妻、看とる夫。悲傷は鋭くとも暗くはない。人と社会に役立つようにと、ひたすらな人生がそこにあるから―。表題作ほか「加子母川」「使者」を収録。
 本の泉社  1,500円
 

北村隆志 「反貧困の文学」

 近代文学のなかには、現代の「反貧困」の課題につながる作品が数多く埋もれている。夏目漱石から井上ひさしまで、過酷な労働や貧困と取り組んだ8つの文学作品を読み解く。
 学習の友社  1,500円
 

碓田のぼる 「闇夜の文は作らない」

 570字が紡ぎだす書物との往還。歌人でもある著者のコラム集。耳をそばだてて活字の声を聞き、時代と向き合う。書物との住還は、歴史の検証ともなっている。『心に残る人と作品』の続編。
 かもがわ出版   2,100円
↑

北野敏子 「西瓜エレジー」

 繊細で情にもろいのに、どこかユーモラス。西瓜にまつわる特別な思い出を描いた表題作の他、ちょっと可笑しく、たっぷり切ない短編小説とエッセイを収録する。
 本の泉社  1,500円
 

ゆいきみこ 「咲子の戦争」

 小さくとも凛然と、可憐だけどつよく、幼い日の戦争を背負い、まっすぐに生きてきた。「家族控室」「最後の夜勤」など、11作品収録。
 民主文学会発行、光陽出版社発売  1,500円
 

宍戸 律 「ゆうばりそう」

 私家版
 

南 元子 「夢、そのとき」

 心筋梗塞の治療で病院のICUに入れられたショーコが見た、不思議な夢を綴った表題作ほか、御巣鷹山に墜落した日航機事故で友を失った悲しみを描いた「杜絶」など、全12篇の短編を収録。
 本の泉社  1,470円
 

日向裕一 「綺麗なサクラを咲かそうよ」

 近頃では誰も口にしない健全な夢を、素直に謳った詩集である。武道に象徴される日本古来の精神を愛し、自己の悟りを目指す著者であるからこそ辿り着いた心境であろう。片思いの人の幸せを、友の幸せを、争いのない平和な世界を心から願う。
 文芸社  1,260円
↑

小川京子 「雪上の影」

 「雪上の影」の世界は、実際にそれを見た者にしか描出できないリアルさを持っている。しかもそれが陰鬱でない。非常に乾いた透明感をもって、死と隣り合わせの極寒の防空壕での日常が描かれている。
 民主文学会発行、光陽出版社発売 1,500円
 

西田富一 「小説 堕落の系図」

 日本民主主義文学会京都文華支部 1,200円
 

長居 煎 「恋々マトリョーシカ」

 「胎」「眠」「おもはゆく」「城跡爛漫」「ふところ」「恋々マトリョーシカ」「宵の寝覚め」「真昼の太陽」「密室」「ムササビっ!」など26篇の詩を収録する。
 土曜美術社出版  1,890円
 

早乙女勝元 「下町っ子戦争物語 ずっと心に残る19話」

 少年の目を通して見た戦争とは? 戦勝祝賀行列ではじまり、配給生活へ。竹ヤリ訓練や学徒勤労動員。そして東京大空襲…火の玉が唸り迫ってきた。
 東京新聞  1,300円
 

大浦ふみ子 「夏の雫」

 造船所で同僚の事故死に遭遇した若者……、からだの不調に原爆の影を見る被爆二世……重い現実から逃げずに、彼らは明日への希望を探る……。
 民主文学会発行、光陽出版社発売  1,000円
↑

千曲山人 「花筏」

 文藝出版  1,000円
 

林 芳隆 「まほろばに消えた鏡」

 邪馬台国大和説を唱える大学教授の突然の死。現場には「まほろばに消えた鏡」と書かれた原稿と絹に覆われた“鏡”が残されていた―。邪馬台国をめぐる大和説VS九州説論争、新たに勃発か…!?古代史の謎に鋭く斬り込んだサスペンス。
 文芸社  1,050円
 

よしや・いくお「教育研究と表現の自由のために─日本国憲法を最上位に─」

 大阪弥生書房 非売品
 

小栗 勉 「聳ゆるマスト」

 呉軍港内で反戦新聞を発行し不屈に闘う海軍兵士像が蘇る。3年余の取材による新証言を駆使。
 かもがわ出版  1,785円
 

能島龍三 「夏雲」

 サークル活動を通じて社会変革に目覚める由紀子。一方、登山家を目指す昇平は自分の生き方に疑問をもつ。やがて2人は決断を迫られる。1960年代後半の青春群像を描いた『しんぶん赤旗』連載作。
 新日本出版社  2,310円
↑

多喜二・百合子研究会編 「講座 プロレタリア文学」

 「蟹工船」から視界が開かれ、プロレタリア文学が新たな関心を呼んでいる。近代史の激動を写した代表的な作家・作品をとおして、その魅力を明かす。
 光陽出版社  1,600円
 

KABAKI 「生協物語」

 買い物で困る盲目の女性と生協との出会い、灯油配達が困難な地域の生協共同購入、女子学生たちの生協活動…。さまざまな人たちと生協との物語を描く。
 かもがわ出版  840円
 

兵頭 勉 「火を継ぐもの──小林多喜二」

 日本民主主義文学会弘前支部  1,050円
 

秋元いずみ 「鏡の中の彼女」

 契約社員の仕事を打ち切られ過食症に陥った27歳の女性主人公が、人とのつながりによって苦境から一歩踏み出していこうとする姿を描く。
 工房Yori  500円
 

旭爪あかね 「月光浴」

 『稲の旋律』、『風車の見える丘』に続く最終章。『稲の旋律』から8年、あらたな歩みを始める千華を描く。
 新日本出版社  2,100円
↑

中川なごみ 「巣立ち」

 貧しさのなかで、人をいとおしみ、仲間を思い、心をつよくしてひたむきに生きた。小さく折りたたんだ九つの短編群に主人公の半生が結晶する。
 民主文学会発行、光陽出版社発売  1,260円
 

浅尾大輔 「ブルーシート」

 3年前、正社員として働いた電気設備会社から放り出された後、病気の母親を抱えて労働現場を渡り歩いてきたヒロシの運命は? 表題作を含めた全4篇を収録。貧困問題に取り組む作者初の小説集。
 朝日新聞出版  1,890円
 

かがわ直子 「彼岸花 かがわ直子作品集」

 さぬかいと叢書10  2,000円
 

林太郎 「波の伊八」

 「波」の彫刻で優れた名人芸を持ち、葛飾北斎に大きな影響を与えたとされる、孤高の天才彫物師・武志伊八郎信由の生き様を描く。
 東銀座出版社  1,500円
 

勝山俊介遺稿集 「湖の別れ」

 2回の世界青年学生平和友好祭の準備にたずさわり、日本代表団を迎えた著者が、それをテーマに描いた表題作と、未完の自伝的小説「七代目信濃屋喜右衛門」の全2編を収録。
 東銀座出版社  3,000円
↑

さかいひろき 「光の箭 小説日高安重」

 私家版

なかむらみのる 「信念と不屈の画家 市村三男三」

 前衛的な「造型」派への参加にはじまり、プロレタリア美術運動をにない、民主的正義と美との結合を願った市村三男三。彼は何を見つめたのか。その画業と生涯を描く。
 民主文学会発行、光陽出版社発売  1,000円

井上文夫 「時をつなぐ航跡」

 舞台はN航空。一見、華やかに見える客室乗務員の過酷な労働実態が描かれる。会社による組合分裂と客乗組合(第一組合)への不当な差別のなかで、客乗組合員の濱砂ゆりえと若き第二組合員・水上菜摘との間に心のふれ合いがはぐくまれてゆく。
 新日本出版社  2,100円

伊井 大 「凍れる明日から」

 日本民主主義文学会札幌支部  1,000円

新船海三郎 「鞍馬天狗はどこへ行く」

作品の多くを幕末・維新に求めた作家は少なくない。鞍馬天狗、勝海舟、篤姫ら歴史を彩る主人公から無名の民まで、日本社会を近代へと転換させたこの時代をどう描いたのか。そこに反映されたものと、反映されなかったものは何か―11の作品を読み返しながら探る。
 新日本出版社  1,995円
↑

永野朝子 「香春岳」

 地域が、学校、子どもたちの遊び場だったころ――。政治に翻弄される炭鉱労働者と家族を少女の目から描く「香春岳」。切り捨てられたヤマの男と家族の怒りを静かに伝える「帰郷」。
 新日本出版社  1,680円

石黒米治郎 「逆光」

 群青社発行、星雲社発売  1,470円

山口 賢 「少年の頃」

 私家版

大宮 純 「機関銃を捜しに来た男」

 せせらぎ書房  1,000円

右遠俊郎 「詩人からの手紙」

 いとおしむ想いが言葉になって、忘れ得ぬ人の像をきざむ。伊藤信吉、丸屋博、長宏、神原孝史…。ときに父あるいは弟。そして、生きることから離れられない思想。――まごころが美しく結晶した佳篇群。
 本の泉社  1,800円
↑

碓田のぼる 「遥かなる信濃」

 歌人で石川啄木研究者・碓田のぼるの人生と芸術を育んだ多くの人々との“邂逅”のドラマが展開する。自由な筆遣いと鮮やかな切り取りで、心温まるエピソードや人々との運命的な出会いが描かれる。来し方を叙情豊かに綴る一期一会のエッセイ集。
 かもがわ出版  2,310円

松田解子自選集第九巻 「亡びの土のふるさとへ」

 澤田出版発行、民衆社発売  3,990円

須貝和輔 「小説 蔵王県境事件」

 樹氷とスキーのメッカ蔵王山を舞台に繰り広げられた「類いまれな県境移動事件」をモデルに構成し、「政・官・業癒着の権力犯罪」に立ち向かった原告夫婦の苦闘の半生を描く。
 東北出版企画  1,995円

水野昌雄 「続・戦後短歌史抄──作品と時代」

 短歌史と表題を掲げなくとも、戦後短歌作品選のような著作でも、その取り上げている歌人の差は大きく、それぞれの選者の短歌史観を示しているのである。

 本の泉社 1,000円

佐藤貴美子 「われら青春の時」

 国家試験に合格したばかりの若き医師・伊藤和子は、愛知県初の民主診療所の所長としていきなり地域に飛び込む。1950年代、住民の命と健康を守ろうとセツルメントの学生らと困難や妨害にめげずに活動する民医連の原点を描く。
 新日本出版社    2,100円
↑

堺 弘毅 「隠された光」

 戦前の福岡で、治安維持法によって逮捕されその日のうちに虐殺されるなど、犠牲となった人々の足跡を丹念にたどる
 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟福岡県本部 2,300円

山岡冨美 「地しばりの伝言」

 暗黒の時代、拷問にも屈することなく思想を守り、24歳で生涯を閉じた伊藤千代子。新しい社会を目指し、命を賭してたたかった彼女の短い青春を描いた小説。
 光陽出版社 1,300円

高沢英子 「京の路地を歩く」

 京ことばの味わい。寺社のたたずまい。祭りの活気。そして路地奥の表情。そこにかかわっていた歴史上の人物から、現代に暮らす人々まで、変化に富んだ京都の魅力を表現するエッセイ。
 未知谷 2,520円

早乙女勝元 「『白バラ』を忘れない―反戦ビラの過去と今と」

 ナチス・ドイツへの抵抗運動で、ビラを散布した兄妹が処刑された「白バラ」事件。立川市で起きた反戦ビラ入れ事件の最高裁有罪判決の問題に触れつつ、その兄妹たちの足跡を訪ねた体験を綴る。
 草の根出版会 2,310円

原 健一 「葉山嘉樹への旅」

 小林多喜二をして「自分の親父だと思っている」と書かしめたプロレタリア作家・葉山嘉樹。その栄光と「偽満州国」に至る苦悩が、今日の社会状況の中で蘇る史伝的小説。
 かもがわ出版 1,890円
↑

三浦光則 「小林多喜二と宮本百合子」

 小林多喜二と宮本百合子などをはじめとしたプロレタリア文学についての文章を中心に収める。プロレタリア文学の遺産の意義と、今日それを継承していく課題にこたえようとする評論集。
 民主文学会発行、光陽出版社発売 1,500円

中西敏一 「希望の文学」

 診療所の事務長を務め、診療所を中心とするローカルな句会「はたがや句会」のリーダーである著者による文学論。原民喜、宗左近から、藤沢周平、ルイ・アラゴン、碌山荻原守衛までを考察する。
  光陽出版社 1,700円

谷口一男 「江岸に吹く風」

 昔語りになった板金や溶接工の職人仕事。労働は人の関係をつくり、明日を語る。妻への鎮魂、子へのいとおしみ…。9篇の小説世界は小さく大きく歴史を映す。
  民主文学会発行、光陽出版社発売 1,700円

吉岡健二郎 「飯事国家」

  私家版

北原耕也 「さすらいびとのフーガ」

 路上生活者、朝鮮系日本人。自らの歴史を葬り去られ、流浪者として生きる人々。彼らが託した「昭和の行進」。その先に見ていたものは…。強者の時代に希望をこめて呼びかける、さすらいびとたちの魂のメッセージ。
  本の泉社 1,500円
↑

土井大助 「末期戦中派の風来記」

 末期戦中派の虚しさ、迷い。ニヒルな大学生活で出会ったマルクス主義。よき友と隣人に恵まれ、風来ながらも筋を通してひたすら歩んできた道。歴史、社会、人生にあやなす真率な詩情……。『民主文学』連載を改稿して書籍化。
  本の泉社 1,800円

吉開那津子 「夢と修羅」

 明治末年に生まれた古賀太一郎は大正、昭和の激浪を懸命に生きた。せき立てたのは貧への怒りか母への思慕か。望みの大きさか家長の責任か。父をモデルに足跡を追い、時代を探り、著者は問い続ける。吉開文学の三部作刊行。
  本の泉社 10,000円

奈良達雄 「文学の群像 ―その現代的意義を探る」

 茨城県出身の川崎春二、伊藤貞助など戦前、社会の発展を目指してたたかったプロレタリア作家たちを論評。2008年度「茨城文学賞(文芸評論・随筆部門)」を受賞。
  青龍社 2,100円

永井 潔 「永井潔画文集」

 時代の混沌の中で、その清々しさを失わない魂の営み。美術の豊饒と民主主義の発展のために闘った芸術家・永井潔。多くの作品や写真とともにその生涯をたどるほか、美の心の遍歴を綴った文章を収録。
 みずさわ画廊発行、新日本出版社発売 3,150円

永田義一 「未完成の譜」

  私家版
↑

山本 司 「歌集 ヤン・フスの声」

 01年新春から07年秋までの7年間の喜怒哀楽を纏めた621首。本年度日本歌人クラブ評論賞を受賞した著者が日本を、そして世界の時代的社会状況を憂い、真実と矛盾を問う第五歌集!
 角川書店 2,700円

碓田のぼる「友ら、いちずに」

 著者が作品を世に問うとき、序文、跋文、解説文は、読者と著者をつなぐ1本の糸となる。歌人・碓田のぼるが手がけてきた44篇の序・跋の文章と、3篇の解説を収録し、その人間性をうきぼりにし、著者の思いに迫る。
 光陽出版社 2,000円

望月たけし 「氷平線」

 新俳句人連盟 1,000円

風見梢太郎 「浜風受くる日々に」

 部活やアルバイトで出会った人々から多くのことを学んでいる波多野哲郎。結成された教員組合を切り崩そうとする当局に立ち向かう教師たちとも交流を深め…。関西の伝統校を舞台に、青春の豊かさを問いかける長編。
 新日本出版社 2,310円

松田解子自選集第八巻 「とりもどした瞳」

 人間愛とたたかいの松田文学。戦前・戦後に発表されたままになっていた新発掘の長短編の小説群、詩、ルポ、評論を含めてその全貌を網羅した自選集。第8巻は、戦前・戦後を通してのルポルタージュ作品を収録。
 澤田出版発行、民衆社発売 3,990円
↑

松本猛・菊池恩恵 「失われた弥勒の手 安曇野伝説」

 安曇野に残された小さな弥勒菩薩には、日本と朝鮮半島にまたがる、壮大な古代史の謎とロマンが秘められていた! 次第に明かされる安曇族の興亡の歴史と、海の道を辿る流れ。古代の伝説世界がダイナミックに展開する物語。
 講談社 1,890円

有田 博 「町子の灯台」

 私家版

なかむらみのる 「草の根の九条 萃点の人々」

 全国で7000以上に広がっている九条の会。そこは政治的信条・党派をこえて多くの人々の声と行動が重なっていく点=萃点となっている。著者が活動する新潟県阿賀野市を舞台に、九条の会に集う人々の背負うさまざまな人生を描き、その魅力に迫るルポルタージュ。
  新日本出版社 1,260円

須田 勇 「石の詩 ―妻と歩いた古代への道―」

 韓国から渡ったコインドル(支石墓)は、福岡県をはじめ九州地方に多くの遺跡をつくった。韓国と日本それぞれの支石墓探訪を、写真を多用し紹介する。日本・朝鮮・韓国の関係考、李氏朝鮮王朝の遺跡歩きも収録。
 創英社/三省堂書店 3,675円

尾西康充 「田村泰次郎の戦争文学」

 泰次郎の戦争小説に貫かれた反戦テーマの真実。「田村泰次郎文庫」9000点を調査し、小説の舞台となった中国山西省、河南省、河北省を実際に訪問。戦争体験者のインタビューをおこない、フィールドワークに裏打ちされた渾身の書。
 笠間書院  2,940円
↑

増田 勝 「成田で」

 「満洲」に送った少年時代、捨ててきたふるさと、愛と党を求めた青春、妻の死、命への思い……。切ない叙情が人生の強靱な背骨に変わっていく9篇の短篇小説。
 民主文学会発行、光陽出版社発売 1,700円

永井 潔 「鱓の呟き その二」

 『ごまめの呟き』の第二弾。日本の文化伝承における「あいまい」の功罪に新しい光をあてた「ガセネタ天国の長閑な残酷」と、友人への手紙の形式で発表された構造主義批判、なかでもソシュールの「共時言語学」、チョムスキーの「潜在文法論」への新しい批判の試みは、識者の間に衝撃的波紋を呼び起こしはじめている。
 光陽出版社 1,575円

永井 潔 「戦後文化運動・一つの軌跡」

 終戦直後から民主主義文化運動への積極的参加の過程で埋められた著者の初期論文の集約。文化運動論的色彩が「一つの軌跡」をなす貴重な文献。
 光陽出版社 2,625円

田島 一 「ハンドシェイク回路」

 長年の思想・賃金差別を闘い和解を勝ち取った沖元は、定年間近に社運をかけた開発プロジェクトに組み込まれ、そのひどい労働実態を初めて知る。働きやすい職場づくりのために、労働者との絆を新たに結びながら奔走する共産党員の姿をリアルに描く。
 新日本出版社 2,100円
↑

小林雅之 「上を向いて歩こう」

 格差・貧困社会のなかで、今もっとも注目を浴びる「首都圏ユニオン」。その育ての親が綴る非正規労働者や青年たちへのメッセージ。東京公務公共一般労働組合の機関紙『公共一般』連載をまとめて単行本化。
 本の泉社 1,260円

池上日出夫 「アメリカ 不服従の伝統」

 アメリカの「天命」に対して、独自の手法と内容の異議申し立てを行った様々な人がいた。その代表的といってよい聖職者、知識人、作家たちとその著作を取り上げ、アメリカの歴史の中で「明白な天命」に抗った意味を考える。
 新日本出版社 2,310円

越 広子 「山襞」

 旧家に継母を迎えた昭子。軍需工場に青春をみつける信次。家・戦争・女・党……矛盾に目覚め、やがて人生を共に歩みゆく二人。「信次の出立」はじめ8篇を収めた著者初の作品集。
 民主文学会発行、光陽出版社発売 1,700円

津上 忠 「不戦病状録抄」

 「戦ってもんは、いつも貧しか同士が殺しおうて酷か目にあうと……」痛憤は悲しいまでに現代を撃つ。デビュー作「乞食の歌」(補訂)はじめ戦争と歴史をとらえた作品選集
 本の泉社 1,365円
↑

長瀬加代子 「ふたご山のおじぞうさん」


 私家版

平野庄司 「北のわらべ唄」

 北羽新報や秋田さきがけ新報に連載され、好評だった「わらべ唄」の切り絵エッセイが1冊の本になりました。日が暮れるまで夢中で遊んだあの頃、なかよしのあの子、隣の○○ちゃんやいじめっ子の××君、みんなと歌いあった楽しい日々がよみがえります。
 秋田文化出版 1,365円

神戸直江 「坂道の花」

 身体障害者になったひとりの男性が、リハビリテーションの過程で獲得した精神の変革をテーマに描く。

 文藝出版 1,600円

妹尾倫良詩集 「あいさつ」

 娘、夫、父を相次いで失う。悲しみの淵に立ちながらも著者は、愛する人との日々や暮らしに静かに向き合う。
  手帖舎 1,300円

田村光雄 「化粧する男」

 人材派遣会社に登録する息子の身代わり勤務。60歳を過ぎた男は慣れない手つきで化粧を…。表題作をはじめ、アトピーに苦しむ若者、老いの切なさなど、生き難い現代をとらえた短篇小説全7篇を収録。
 民主文学会発行、光陽出版社発売 1,575円
↑

茂山忠茂・秋元有子 「奄美の人と文学」

 「お富の場合」「小さな逃亡者」など全4篇の茂山忠茂による小説と、秋元有子による島尾敏雄、一色次郎らの作家論を収録。
 南方新社 1,680円

苫 孝二 「小樽の街と渋谷の街で」

 小樽で育った一人の少年が、定時制高校卒業を機に上京し、印刷工、「赤旗」新聞記者を経て渋谷区議会議員になった。その折々にしたためてきた作品をまとめた短編小説集。
 文芸社 1,575円

右遠俊郎 「小林多喜二私論」

 没後75年。多喜二はなお現代に語りかける。初期短篇から『防雪林』『一九二八年三月十五日』『蟹工船』『党生活者』『東倶知安行』など、小説を書く者の視点から『私』を論じ、知識人の問題を解く。多喜二をさらに深く読む待望の書。
 本の泉社 1,600円

松田解子自選集第七巻 「リンドーいろの焔の歌」

人間愛とたたかいの松田文学。戦前・戦後に発表されたままになっていた新発掘の長短編の小説群、詩、ルポ、評論を含めてその全貌を網羅した自選集。第7巻は、「秋晴れ」「足音」ほか、戦後の短編小説24編を収録。
 澤田出版発行、民衆社発売 3,990円

相田百世木遺句集 「高尾・峠道」

 新俳句人連盟 1,000円
↑

白木よう一 「彼らのルビコン川」

 カエサルの名文句『賽は投げられた』という後戻りのできない真情を、著者・白木よう一は主人公の憲三に投影した。それは労働組合結成という信念に突き進む、新たな改革でもあった。反戦、思い出、思想を小説・詩・旅紀行に綴った一冊。
 東銀座出版社 1,500円

奥沢 拓 「大姫と義高」

 木曽義仲の嫡男義高は、源頼朝の長女大姫の許婚者として鎌倉へ送られるが…。時に義高11歳、大姫はわずか6歳。大姫は7歳にして貝のように固く心を閉ざし、生涯その心が開かれることはなかった。時代の波に翻弄されてゆく人間像を描いた表題作のほか、『耳』『竜神伝説』『その後の大姫「夕笛」』の3編の時代小説を収めた短編集。
 文芸社 1,260円

吉岡弘晴 「人生を二度生きる」

   私家版

やまぎしかきわ 「リレーランナー」

  文藝出版 800円

福山瑛子 「矢臼別の人々」

  私家版 1,300円
↑

千曲山人 「一茶に魅せられて」

  文藝出版 1,000円

加藤 長 「梅の屋の若者たち」

 東大闘争を扱った、小説「東大闘争」、それぞれテーマが異なる4つの作品を収録。旺盛な筆力に青春のロマンが躍動する、社会派的ともいえる作品群。
  同時代社 2,100円

青木陽子 「雪解け道」

 〈政治の季節〉を駆け抜けた団塊世代の青春! K大学に入学した生駒道子。サークルに入り恋愛もし、新しい世界に触れてゆくが、革マルら暴力学生の活動に次第に疑問を持つようになる。1960年代後半の学園闘争を背景に、道子の政治的目覚めと成長を描き、「団塊の世代」に「私たち、まだまだやるべきことがたくさんある」と熱きエールを送る長編。
  新日本出版社 2,520円

東郷秀光 「私の英文学」

 研究の出発点となった論文「『嵐ケ丘』覚え書」ほか、エッセイや書評など、研究誌・紀要・雑誌等に書いたものを収録。著者が英語・英文学に関わってきた理由をこめた一冊。

  本の泉社 2,100円

野川紀夫 「時の轍」

 「希望退職」と「死」のはざまで、人間としての誇りが人生を刻み、二十一世紀への轍となった。時代を撃つ感動の長編。(『民主文学』連載)
  民主文学会発行、光陽出版社発売 1,890円
↑

中川益夫 「相互作用」

  中井書店 2,100円

吉岡健二 「法径堂」

  私家版

吉屋行夫 「灰色の研究」

 「不登校」という社会現象は、当事者が意識するとしないにかかわらず、自己と他者に対する憎悪と殺意をも秘めて進行します。「いじめ」と「虐待」もまた、子どもたちのあらゆる「非行」「問題行動」「少年犯罪」とともに社会的共通項をもつ、自他に対する精神的肉体的「殺人」の過程でもあります。
  清風堂書店  2,500円

水野昌雄 「続・歴史の中の短歌」/「続・続・歴史の中の短歌」

  生活ジャーナル 2,500円/1,800円
↑

須田 勇 「赤い小かぶのうた」

  創英社 私家版

工藤一紘 「秋田・反骨の肖像」

  イズミヤ出版  1,680円

堺 田鶴子 「百日紅」

 光の中に立っていたい。わたしの人生だから……。戦争をかすかな記憶に残し、日々を懸命に生きてきた。キーパンチャーの職を得て、子育て、姑との葛藤、組合運動、友との永訣……。八篇の短篇世界は戦後の女の叙事詩。
  民主文学会発行、光陽出版社発売  1,500円

早乙女勝元 「人魚姫と風車の町で」

 人魚姫とアンデルセンの国デンマーク。高福祉の最先進国であり、幸福度世界一とされる国の人々の暮らしを、写真を交えて綴る。
  草の根出版会  2,310円

碓田のぼる 「渡辺順三研究」

 真に自分自身の現実生活の中から、生きた感情を歌はなくてはならない。啄木以来の生活派短歌に階級的視点を導入した渡辺順三。戦前の評論集を掘り起こし、その現代的意義を検証する。
  かもがわ出版  2100円
↑

山本 司 「初評伝 坪野哲久」

 病魔に冒された我が身を省みず、同志でもある妻・山田あきと共に過ごした闘争の日々。人々を守るため、軍靴の響きが高まる中で弾圧に抗し、平和を求めた抵抗の歌人の軌跡を、歌を手掛かりに検証する待望の研究書。
  角川書店  4200円

新船海三郎 「藤沢周平 志たかく情あつく」

 封建の時世に一個の人間として生きようとする下級武士の姿をとらえて描いた藤沢周平。99年刊「人生に志あり藤沢周平」をもとに、「白き瓶」論を加えて改訂。藤沢文学の魅力をさらに深く味わう作家・作品論。〔「人生に志あり藤沢周平」(本の泉社 1999年刊)の改題改訂〕
  新日本出版社  1995円

松田解子 「髪と鉱石」

 人間愛とたたかいの松田文学。戦前・戦後に発表されたままになっていた新発掘の長短編の小説群、詩、ルポ、評論を含めてその全貌を網羅した自選集。第5巻は、「髪と鉱石」「老師」ほか、戦前・戦後を通じての鉱山小説を収録。
  澤田出版発行、民衆社発売  3990円

かなれ佳織 「回転釜はラルゴで」

 門を閉ざし監視カメラの見張る小学校。民間委託・効率化の嵐のなか、1年契約の若い給食調理員の息苦しさを救うのは何か。働く現場と人々を細やかにいきいきと描き、今日を鋭く問う。第7回民主文学新人賞受賞作。
   本の泉社    1365円

実盛和子 「埴生の宿」

    手帖舎     1500円
↑

大宮 純 「夜空を駆ける」

   せせらぎ書房   1000円

山田郁子 「疎開家族」


   ケイ・アイ・メディア   1470円

右遠俊郎 「国木田独歩の短篇と生涯」

 明治の作家国木田独歩の生涯を辿って、短篇形成の道筋を追う。伝記か批評か――近代文学の形成と挫折を追尋する試み。

   私家版    1400円

なかむらみのる 「郵便屋さん」

 人から人へ、手紙の配達をとおして、心を運び、心をつなぐ郵便屋さん。その日常に押し寄せる民営化の波は、郵便局を頼りにつつましく暮らす庶民と、それと結びつく労働者の誇りをも押し流してゆく。民営化前夜の苦闘する郵便屋さんの姿を、郵便局に勤めていた著者が、熱き連帯の思いを込めて描く珠玉の掌編小説集。
   新日本出版社  1680円

奈良達雄 「若杉鳥子─その人と作品」

 数奇な生い立ちをバネに、文学の創造と社会進歩のために力をつくした美貌のプロレタリア作家。その生涯と作品を、同郷の著者が浮き彫りにする。

  東銀座出版社  1,500円
↑

望月昭一 「詩集 雑草退治」

  文藝出版    1,000円

阿部誠也 「青森の文学その舞台を歩く」 上

 青森県内が舞台となった作品の場所へ、著者は実際出むいていく。高木恭造「陽コあだネ村」、寺山修司「悲しき口笛」、川上健一「翼はいつまでも」他多数の文学作品を紹介。

  北の街社  1,890円

乾 葉子 「いたどりの唄」

  詩人会議出版  頒価 1,800円

山中郁子 「倦まざりて来たりし――私的覚書と半生の拾遺」

 国会議員を3期18年勤めた元参議院議員・山中郁子さんの自伝的エッセイ集。第3部「南からの走り書き」は、鹿児島に移り住んで以後の近況報告的エッセイ。

  光陽出版社  2,200円

浜練太郎 「ジロものがたり」

  私家版  頒価 300円
↑

山崎寿美子 「つれづれの想い――山崎寿美子自選集」

 「物書きは、素っ裸になるくらいの勇気がなくてはいけない」 山崎文学は、この言葉を心に書き継がれてきた。過ぎし半世紀の家族の物語を軸に、平和への願い、老いへの心構えなどを綴った自選集。

  桂書房  1,785円

山田忠音 「奔流」

 病魔のとりつきも、倒産も、「運命」などであってたまるものか-。小腸クローン病という、発症原因も治療方法も不明の難病と28年間闘った著者が綴った、遺稿を含む初の小説集。働く者の誇りが命と愛の賛歌を響かせる。
   民主主義文学会発行、光陽出版社発売  2,300円

北條元一 「『ハムレット』論」改訂版、「『ハムレット』の現代に呼びかけるもの」

 マルクス主義文学・芸術論の開拓者、北条元一が若き日に上梓した入魂の労作を、現代表記に直して刊行。「「ハムレット」はなぜあのように愛されるのか」「復讐はなぜ遅れるのか」などの謎に筆鋒鋭く迫る。「『ハムレット』の現代に呼びかけるもの」は、北条の絶筆。再び「ハムレット」を読み返し、感得したことを綴ったメモをまとめる。「ハムレット論」の続編というべき一冊。
 本の泉社 2冊セット 3,360円

碓田のぼる 歌集「花昏からず」

 長谷川書房 2,500円
↑

長瀬佳代子 「春の日の別れ」

 やわらかな光の下で、しずかに向き合う生と死。
 かたくなだった心が、ゆっくりと融け出す、小さな春の物語。

 手帖舎 1,500円

浅尾忠男 「象徴の亡霊」私家版

 頒価 200円

中川益夫 「うねり」

 中井書店 2,100円

川本幹子 「イン・ザ・ボックス」

  さぬかいと叢書8 頒価 1,500円
↑

近藤瑞枝 「春のあらし」

 卒業式の演壇に、どうして児童全員の絵よりも「日の丸」なのか。―表題作はじめ、平和と人権への著者の熱い思いが読む者の胸をたたく。

  民主文学会発行、光陽出版社発売 1,700円

本田 功 「愛の教師」

 筆者が講義をするにあたっては、自分の実践とその中で考えた事を基にして進めた方が、受講者に親切だと考えた。本書は、その目的のために筆者が教育活動の中で体験したことや思索したことを中心に編集したものである。
  本の泉社   1,500円

北野敏子 「時を抱く」

 祖母の思い出を書いた「彼岸桜」、持続点滴をしながら病室で書いた「曇天の飛行機雲」など、著者初の短編小説集。

  本の泉社   1,470円

前川史郎 「『溶鉱炉の火は消えたり』物語 第二集」


  私家版 1,500円
↑

有賀 宏 「悠久の旅中国」

 ふり返ってみれば、「前事不忘 後事之師」の思いをつよく刻み込んでいる隣国・中国。その歴史と現在、広大な自然と生活、習慣…。大らかに明るく生きる人々への尊敬と親近感がにじみ出る旅の記録と随想。

  光陽出版社  2,100円

阿部はじめ 「語り部覚え書」

  私家版    300円

原 恒子 「雪の坂道」

 注文した天ぷらそばの値を知るや一目散に店を飛び出した母の後ろ姿。1本の橋の向こうに女が必死で生きる世界があること…。暮らしに追われる切なさと、それでも生きる心のぬくもりに満ちた15編を収めた短編小説集。

  民主文学会発行、光陽出版社発売  1700円
↑

能島龍三 「分水嶺」

 戦後生まれが戦争を書く。見たことも、体験もない“あの日”をひたすら追う。山で死んだ友を、息子の人生を、母を、愛する人を思って……。現代社会への誠実な批判と明日への希望がつくりあげた、静かで深い9編の短編小説集。
  民主文学会発行、光陽出版社発売 1,700円

阿部誠也 「あおもり文学の旅」

 日本の近代文学史のなかで、多くのすぐれた作家を輩出した青森県。陸羯南をはじめ、葛西善蔵、石坂洋次郎、太宰治、寺山修司など40人の足跡をたどりながら、青森県の文学系譜を明らかにする。『陸奥新報』連載を単行本化。
  北方新社 1,365円

山下性太郎 「山下性太郎論考」 さぬかいと叢書8

  非売品

村雲貴枝子歌集「水滴の華」

  私家版 2,000円
↑

宮城 肇 「さまよえる子ら」

 自分らしさとは何なのか、どう生きればよいのか―。中学2年の担任教師と家出した生徒との行き交いを描いた表題作を含む、子育てと教師生活に題材をとり、著者36年の教員生活を結晶した全9編を収録。
  民主文学会発行、光陽出版社発売 1,700円

森 与志男 「普通の人」

 都立高校の卒業式で起きた「日の丸・君が代」の強制。内心の自由を行使し着席のまま「君が代」を歌わなかった教師たちは処分され、起立したが歌わなかった主人公の宗方謙三も、大きな岐路にたたされる。権力の弾圧のなかで「普通の教師」は何を考え、どう行動しようとしたのかを感動的に描く長編。
  新日本出版社  2,730円

小林 勇 「みずのないみなと」


   NPO・横浜の水を考える懇談会

皆見春実 「ナースコール」

 厳しい医療現場とそれぞれの家庭の狭間で様々なトラブルを抱えながらも懸命に闘うナースたちの姿を描く。笑いと涙と感動の五話。

  創栄出版発行、星雲社発売 1,300円
↑

山形暁子 「愛と平和と文学に生きる」

 母として、女性として、平和を願うひとりの人間として生きてきた、著者の心情とは-。長年勤めた銀行を退職し、作家として新たな人生を歩き始めた山形暁子が、愛と平和への想いを込めて綴った言葉をまとめた一冊。
  本の泉社  1,500円

山城達雄 「監禁」

 土地も心も、美ら海も山も、そして命さえも……。乱暴に踏みしだくアメリカと基地。小さな南の島が背負った重荷に、抗うことで生きようとする人びとを静かな筆致で描き出す。

  民主文学会発行、光陽出版社発売 1,700円

青井 傑 「東山道武蔵路 (とうさんどうむさしみち)」

 古代七道の一つ東山道。K市に見つかった遺構を歩いた日、突然、ひとりの婦人が悲鳴をあげた。滑走路?……婦人は沖縄出身。いったい何があったのか――。表題作「東山道武蔵路」はじめ、つましい庶民の暮らしにも影を落とす戦争の痛ましさを鎮める佳篇群。
  民主文学会発行、光陽出版社発売 1,700円

松田解子 「おりん母子伝 桃割れのタイピスト」

 人間愛とたたかいの松田文学。戦前・戦後に発表されたままになっていた新発掘の長短編の小説群、詩、ルポ、評論を含めてその全貌を網羅。第2巻は、「おりん母子伝」「桃割れのタイピスト-続おりん母子伝-」を収録。
  澤田出版発行、民衆社発売 3,990円
↑

千倉一郎 「風鈴」

 瀕死の重傷から奇跡的に生還した主人公を待ち受けたのはC型肝炎だった…表題の短編と生きざまを刻む5編の詩も収録。

  新風社   1,050円

本田 功 「愛の教師」

 筆者が講義をするにあたっては、自分の実践とその中で考えた事を基にして進めた方が、受講者に親切だと考えた。本書は、その目的のために筆者が教育活動の中で体験したことや思索したことを中心に編集したものである。
   本の泉社   1,500円

柏 朔司  「風花の頃」

 1950年、レッドパージとアメリカの対日占領政策に敢然と立ち向かった学生たちがいた。東北大学イールズ闘争を出発に教員生活から社会変革へと、平和・真理・愛を求めつづけた著者の半生を映す短編小説集。
  民主文学会発行、光陽出版社発売 1,700円

碓田のぼる 「石川啄木と石上露子」

 啄木歌「地図の上朝鮮国にくろぐろと墨をぬりつゝ秋風をきく」の鋭い分析と今日的意義を解明し、明治の社会主義詩人・山口孤剣、半封建社会の中で真実の愛を求めた石上露子との同時代性を探る。石川啄木生誕120年記念出版。
    光陽出版社   1,050円
↑

田中山五郎 「五・一広場」

 それは「つくられた騒擾罪」であり、まぎれもない政治的弾圧であった。被告の一人、当時20歳だった勇一にとって、20年もの長きにわたる裁判闘争は青春のすべてを投げ打ってのたたかいであると同時に、「家」をふくめた時代の“しがらみ”との苦しいたたかいでもあった。
   本の泉社    1,800円 

大浦ふみ子 「ながい金曜日」

 時は9.11同時多発テロの起こった四ヵ月後。六百人の人減らしをもくろむS重工。しかし職場には、「辞めずにがんばろう」と励ます先輩たちがいた。
 表題作に短篇2編を加えた書き下ろし。

   光陽出版社    1,000円

稲沢潤子  「早春の庭」

 「未来を担う子どもを育てる」希望に燃え、みずほが就職した民間保育園。だが、定員の倍近い子どもを抱えたうえ、仕事に疲れ果て退職する仲間が相次ぐ。みずほは、保母養成学校に入り学ぶ中で自分の職場が当たり前でないことを知る。安保闘争直後の時代に、無権利の職場で組合の結成にふみだす保育士たちのたたかいと成長を描く長編。
   新日本出版社    2,200円 

松田解子  「おりん口伝」

 人間愛とたたかいの松田文学の全貌を網羅した自選集。第1巻は、「おりん口伝」を収録。明治期の苛酷な労働現場に生きた女性を描いた記念碑的な大作。第1回多喜二百合子賞、第8回田村俊子賞受賞。
  澤田出版発行、民衆社発売    3,990円
↑

佐藤静夫  「八月からの里程標」

 あの八月の日から六十年余。時代の諸相を文学にえぐって問い返し、ひとすじに歩いてきた著者の近年の評論集。トーマス・マンの足跡を訪ねた1974年のドイツ紀行日誌も併催。

  光陽出版社    2,000円

大波一郎  「詩人 日柳燕石」

 幕末の志士、日柳燕石は、平和を願う憂国の志士でもあった。その熱気と遠謀、情念に彩られた生涯がここにある…。燕石の遺した多くの詩や研究書をもとに燕石の人生を描く。生誕190年を前にした長編歴史小説。
  本の泉社     2,100円

山中光一  「文学史を考える」

 文学が時代とともにどう移りかわってきたのか。なぜ、そのように変化をしてきたのか、文芸の表現理念の根底にある環境や社会基盤の変動との関連性を論究する。
  名著出版     2,800円

柴垣文子  「おんな先生」

 「せんせい!」駆けよる子ども。「すばらしい!」私の口ぐせ。山峡の里に三十余年。子どもたちが荒涼とした社会の風にとばされないように……。おんな先生のひたすらな願いが心に届く。
  民主文学会発行、光陽出版社発売  1,700円
↑

前川史郎  「前川史郎集 第一集」

   私家版    1,200円

倉橋綾子  「永い影」

 戦後生まれの世代は戦争責任とは何の関係もないのか。疑いや迷いの果てに、戦争を心から悔いて逝った父の責任とみずからの戦後責任を受けとめてきた、戦後生まれの主人公の姿とその足どりを描く小説。
  本の泉社      1,680円

日本民主主義文学会 板橋支部編 「城北文芸短篇撰 第二集」

  群青社発行、星雲社発売   2,000円

中川益夫  「ルーヴルでの時」

  中井書店      2,100円
↑

千曲山人  「一茶を探りて」

  文藝出版      1,000円

篠垤 潔  「がん旅情 放浪編」 

 広島において零歳で被爆した大内吉典は、一九九五年以来、体内のがんと対峙しつつ、被爆者の権利を認めない国との争いも続けていた。がんとの一進一退の攻防が続く中、吉典の生命を賭した闘いの日々は、さらに激しさを増してゆく。
  碧天舎     1,575円

青木陽子 「日曜日の空」 

 恵子、美佐、邦子。五十代半ばの三人の女性が抱える子どもの結婚や仕事の問題、避けられない親の介護。「結婚と出産は別」「一緒に住まなくても家族」という子どもたちの価値観に驚きつつ向き合っていく。幸福とは? 家族とは? 人生の転換点にある女性の生き方を考える長編。『女性のひろば』連載の単行本化。
  新日本出版社   1,995円

山形暁子  「山形暁子短編小説選」

 胸ときめかせた出会いの日も、ふいに訪れた離別の日も、今は遠い。義父母との確執の日も、病躯をおしての労働とたたかい、子育ての日も、すでに過ぎた。女が自立して生きるとは…。真っ直ぐに生きたい女の真情が溢れる11編を収録。
 民主文学会発行、光陽出版社発売  2,800円
↑

須田 勇  「詩集 結婚」

   私家版

旭爪あかね  「風車の見える丘」 

 農業大学に入学し風車に魅せられた、新、ゆかり、榛名、拓郎、靖は、卒業後の夢を語り合い歩み出す。データの改ざんを命じられ会社を辞めた新は農業を始めるが、そこで藪崎千華と出会う――。前作「稲の旋律」のその後の進展とも交差させ、生きがたい時代に夢と理想を追い求める青年たちの苦悩と希望を描く。
  新日本出版社    1,891円

碓田のぼる  「不滅の愛の物語り」

 明治・大正・昭和を生きた幻の歌人、石上露子の新たな到達点を示す、著者の発掘にかかわる多くの詩を紹介。

  ルック       1,890円

高橋久視  短編集 「山桜」

 第一部では太平洋戦争の始まるころの中学生たちを描いた表題作他5編を、第二部では、戦争が終わった後の悲しみを描いた4編を収録。
  さぬかいと叢書7   1,500円
↑

松田解子  「乳を売る・朝の霧」 

 わが子に与えるべき母乳すら売らねばならぬ貧しき女性の痛切な姿を刻む「乳を売る」 、女だけの催し"五月飯"の日の老女らのユーモラスな振舞いを通し、哀しくも逞しく生きる寒村の女を力強く描いた「朝の霧」等、戦前・戦中の七作品に、自らの文学の核となった少女期を回顧した晩年の作二篇を併録。プロレタリア文学に母性という視点を加え、虐げられてきた女性の新たな目覚めを追究する著者の精選作品集。
  講談社文芸文庫  1,365円

武井 明  「政令三百二十五号」

 著者は戦後「政令三百二十五号」違反で逮捕され大学を追われる。その後、労働組合結成に立会い組合活動を活発に行う。本書は著者七十五年間の人生を物語る。そこには著者の「強靭な精神のありよう」が見て取れる。アメリカ軍事占領下の日本の暗い混乱した社会情勢のもとで、理不尽な現実に屈せず果敢に戦う若者の結城と希望を描く小説集。
  光陽出版社     1,700円

工藤 威  「遥かサハリン島」

 母の口から紡ぎ出される記憶にない島での出来事。中国残留日本人孤児に我が身を重ね、現代を生きる息子。戦後六〇年。そこには、未だ語られぬ生の営みがある。

  群青社発行、星雲社発売   2,100円

橋本迪夫  「戦中派教師の体験的独白」

 人生に最も大切な思想形成期を戦争時の混乱に埋没させられた著者が、国民総動員による戦争体制中、人間の自由を完全に抹殺され、軍隊では死を強要される。本書は、明治以降軍国化されていく天皇の臣民としての教育政策を見つめ、敗戦によるその破局に共感。 今、愛国心の培養の名の元に進められている「教育基本法」の改悪阻止を強く主張する必読の書。
  らくだ出版      1,260円
↑

阿部誠也  「評伝 津川武一」

 小説「燃える津軽」、アルバム「津川武一の軌跡」、そして-「評伝 津川武一」。津川が放つオーラに魅了され、その秘密を追及した著者の到達点。1部で政治家津川のドラマチックな生涯、2部で最後まで持ち続けた文学への熱き思いを作品からよみとる。
  北方新社       1,890円

神林規子  「泥だらけの手帖」

 戦死した祖父の遺品「泥だらけの手帖」。美穂はゆっくり頁を繰る。妻子への別れ、軍務のこと…。と、美穂の目が止まる。「慰安」って…? 表題作「泥だらけの手帖」を始め8編の短篇小説集。

  民主文学会発行・光陽出版社発売 1,700円

日本民主主義文学会・編 「小説の心、批評の目」

 文学が、社会と人間の真実を描き、人間とは何か、人はどう生きるかを表現するにはどうしたらいいのか。戦後60年の転機に、文学会内外の多彩な作家・評論家・研究者の協力を得て、文学の心、表現方法、批評、民主主義文学について考える。書き始めの人も、これまで書いてきた人にも役に立つ新しい文学入門の書。 →詳細
   新日本出版社  1,905円

なかむらみのる  「日本共産党救援センター物語 新潟県中越大震災」

  04年10月23日。突き上げる揺れが襲った! 家族や知人は? 全国から救援に走り始める人々。そのなかで日本共産党は、いち早く全国救援センターを立ち上げた。センターに集まった人々と被災者の間で織りなされる、多様な交流をリアルに伝えるドキュメント。苦難のなかから希望を見出してゆく人間ドラマを、「多喜二・百合子賞」受賞作家が描く!
   新日本出版社  1,260円
↑

松田解子   自選集第4巻 「女性苦」   

 人間愛とたたかいの文学、時代を読み解く文学集。戦前・戦後に発表されたままになっていた新発掘の長短編の小説群、詩、ルポ、評論を含めてその全貌を網羅。第4巻は、「女性苦」ほか、埋もれていた小説を多数収録。
  澤田出版発行、民衆社発売   3,990円

伊豆利彦  「戦争と文学」

 日本が戦争に踏みこみ、国のためということが強調されて、国家権力が人々の生活をおびやかしはじめた現在、これらとはげしくたたかった、作家・小林多喜二の生涯と文学は、読者の胸に新しい生命をもってよみがえる…。
  本の泉社     2,000円

横田昌則  「靴紐を結んで」

 フリーターの青年が、ふと手にした求人ビラを縁に、重度知的障害者の共同作業所へ。仕事に戸惑いながらも人とのつながりの大切さに気づいてゆく、現代青年の生き方を描く。

  新日本出版社   1,995円

民主文学短編小説集 「時代の波音」

 戦争法、国旗・国歌法、イラク派兵、有事法制……そして憲法改悪策動。あるいはリストラ、老い。20世紀末から21世紀初頭の激しい歴史の波濤と人生の一瞬を切り取り、戦争体験、恋愛・結婚、労働現場のたたかいなど多彩な世界を描き、明日を語る作品群。民主主義文学会創立40周年を記念して最近の10年間から精選。 →詳細
   民主文学会編集・発行、新日本出版社発売  2,200円
↑

石井正人 「言葉、通じてない?」

 「どうしてわかってくれないの?」――日常しばしば口をつくこの言葉。職場で、家庭で、ネット上で、多くの現代人が悩むコミュニケーション不全について、そのしくみと言葉の歴史から考えます。言葉を客観的にとらえることで、その背後にある社会の問題も見えてきます。自分の言葉を見つめ、自信を持つのに役立つ本。
    新日本出版社   1,680円

永井 潔 「あぶなゑ」  

 テロと戦争、拉致と強制連行、その堂々めぐりの原点は? その謎を解くのはアナタ、アナタしかいない。ちょっとオツな、小説と世相雑談。

   本の泉社     1,890円

右遠俊郎 「アカシアの街に」

 戦争へと突き進んでいく「旧満州」大連で、器械体操に熱中し、白線帽の青春をおくる俊郎。軍国少年ではないが反戦の思いにも至らず、友人の死を悼みながらも自分の「死」を納得できないまま、やがて時代の嵐に巻き込まれてゆく。俊郎の葛藤を自身の青春と重ねて描き、戦後60年の「有事」時代に警鐘を鳴らす自伝的小説。
   新日本出版社     1,995円
↑

野崎梅子  「鉄路の証言」

 1952年、国鉄青梅線小作駅で貨物車流出事故が発生、翌53年1月、1人の気弱な青年が強盗予備容疑で逮捕された。想像を絶する拷問による自白強要……。「青梅事件」15年余にわたる裁判闘争はこうして始まった。
  光陽出版社     2,000円

山口守圀  「短編小説の魅力」

  鋭い切り口で人間や社会の一断面を鮮やかに描き出す短編小説――。時の支配権力をも揺さぶったプロレタリア文学から15編,そして敗戦後の1950年代の作品を中心に15編を紹介。濃密な文学世界へ案内する。
   海鳥社       1,365円

碓田のぼる  エッセイ集「坂道のアルト」

 言葉のもつ力を求めてうたいつづける著者の初エッセイ集。命への深い洞察とあたたかいまなざし、歌人たちのみずみずしい感性とその"歌のちから"への限りない愛惜の念あふれる。

  光陽出版社      2,000円

廣岡宥樹  「未明のとき」

 1960年夏、生きる座標の定まらぬ未明のとき、安保闘争に遭遇した私大生、金木陽三。襲いかかる官憲の暴圧に、陽三は憲法にいう主権者とは何かを自問しはじめた。敗北落胆の中から、あらたに民主的な日本人の精神風土の芽生えを描き出す。
  光陽出版社    1,700円
↑

澤田章子  「一葉伝 樋口夏子の生涯」 

 女性で初めて紙幣の肖像になった樋口一葉。代表作「たけくらべ」「にごりえ」などにほとばしる、明治時代の貧困と身分差別の中で生きる庶民の涙とため息、そこへの深い共感。その作品と二十四年の生涯をたどり、時代の制約を背負いながらも社会と人間の真実を描く作家への成長を描く。一葉の実像に迫る画期的評伝。
  新日本出版社   1,890円

安東智穂 「詩集 希望のありかは」 

    あやの里書房    本体600円

松山和男  「南崗は還らず」

       私家版    頒価1,500円

入江良信  「渚に立つ」 

沖縄戦北部戦線の、「鉄血勤皇隊」「女子学徒隊」に動員された若者たちを描く長編。

    光陽出版社   1,800円
↑

佐藤豊彦  「民次郎一揆余聞」

 義のために身を挺することの尊さ、切なさ。文化十年4000人ともいわれる百姓達が弘前城亀甲門に押し寄せた。藩政改革の引き金にもなった大一揆の顛末を民次郎の兄のように慕った青年龍太の目を通して津軽の四季と暮らしの中に描く。
    北方新社     1,890円

永井 潔  「美と芸術の理論」

 『芸術論ノート』『反映と創造』など、芸術理論の哲学的究明に鋭く問題提起し、数々の論争を巻き起こした著者が、いま改めて「永井芸術論」の真髄を語る! 70年代から最近までの30年余にわたる著者の重要論文を集成。その思想と理論の進化をたどる。
       光陽出版社   2,000円

松田解子 「女の見た夢」

 この巻は、作者が故郷での二年間の教師生活を放棄して上京以後、敗戦を迎えるまでの約二十年の期間に限って、自伝的要素の濃い作品を中心に構成されている。

      澤田出版発行、民衆社発売    3,990円

猪野 睦  「埋もれてきた群像」

 高知における1930年代のプロレタリア文学運動をまとめた著書。 サブタイトルは 「高知プロレタリア文学史」。初出は高知新聞。1997年1月1日から3月7日にかけて連載(65回)したもの。
    私家版  2,625円
↑

猪野 睦  「文学運動の風雪」

    西村謄写堂  2,500円

永野朝子  「三池炭鉱」上・下

1959年、三池炭鉱労働者を襲った1200人の指名解雇攻撃。炭鉱労働者の娘、愛原百合とその家族が、人間の尊厳をかけたたたかいにたちあがる。その熱い息吹と力を今日に伝える長編力作。

   新日本出版社    各2,520円

黒藪次男  「凍土」

半世紀たった今でも、拭い去ることのできないシベリアの記憶!厳しい寒さ、過酷な労働と飢え、骨と皮だけになって次々と死んでいく日本兵たち…。シベリア抑留とは一体何だったのか!?特別企画「今、戦争を考える」最優秀賞受賞。
    碧天社      1,680円

田中常夫  「深い霧」

島根半島の一漁村を舞台に、敗戦後の混乱した社会と、米軍基地のための土地収用に抵抗する青春群像を描く表題作「深い霧」のほか「枝は枯れず」「倉橋世津の生涯」を収録。

   光陽出版社    1,500円
↑

笠原美代  「セレベスの海底から」

池田二郎の青春をたどる
                   私家版

敷村寛治  「北の街」

絵や芸術を愛する心を潰えさせ、人間をすさませる戦争は、ついに父をも奪っていった。心のふるさとハルビンを舞台に、少年健作の日常を綴る15の短篇。しみじみと、平和の願いをのせて、いま静かに歴史に問いかける。
   光陽出版社   1,700円

長山高之  「レッド・パージと青春 資料編」

1950年・土佐電鉄不当労働行為事件の記録を保存する会発行
   なにわ文学出版部企画・編集  非売品

碓田のぼる 「石川啄木 その社会主義への道」

啄木の永遠の青年性と大衆性はどこからくるのか。歌人、啄木研究で著名な著者の論考集。啄木の思想的発展に光を当てている。

   かもがわ出版   2,200円
↑

入江秀子 「叫び」

冤罪はこうして作られる! 鹿児島県大崎町で、10年の刑に服しつつ、25年間無実を叫び続け、再審の開始を訴える一主婦の軌跡を描く。

   かもがわ出版   1,900円

永井 潔  「鱓の呟き」

戦後・民主的美術運動を創作と理論の両面でリードし続けてきた著者の思索は、いま、反映論と弁証法の深い洞察をもとに言語論へとひろがり、ITフェティシズムの現代批判へと連なる。殺戮と破壊、文化の混迷と荒廃に対抗する言語の力を問う哲学エッセイ。
   光陽出版社   1,905円

伊豆利彦 澤田章子 岩渕 剛 須沢知花 他共著  「いまに生きる宮本百合子」

戦前・戦後を通じて反戦・平和を掲げ、人間らしく生きることを求めつづけた作家宮本百合子。新しい時代の課題にこたえる作品の生命力、作家の生き方を第一線の研究者、作家から若手評論家ら6人が読み解く。新版全集完結記念の公開講座を一冊にまとめ、読めば思わず百合子の作品が読みたくなる絶好の入門書。
   新日本出版社   1,900円
↑

早乙女勝元 「ゴマメの歯ぎしり」

戦争は、なぜ、なくならないのか―。東京大空襲の語り部としてしたたかに、粘り強く、平和の重さを説き続ける著者の戦後史回想60年。

   河出書房新社    1,890円

松田解子、新船海三郎 「白寿の行路」

「おりん口伝」で第1回多喜二・百合子賞、第8回田村俊子賞を受賞した著者が、白寿をえた今、夫・大沼歩との出会い、花岡事件の衝撃、文学は何のためにあるのか、などを語り尽くす。

   本の泉社      1,500円

山口守圀   「文学運動と黒島伝治」

シベリア出兵の実体験に裏付けられた冷徹なまでのリアリズムで、農民の生活や軍隊の本質を生々しく描き、反戦文学に画期をもたらした黒島伝治。プロレタリア文学運動の変遷を辿りながら、あらためてその作品と生涯を検証する。
   海鳥社       1,890円
↑

今井文栄  紀行記「モンゴルの少女」

   山猫軒書房     2,000円

今井文栄  「ひろがれ平和の歌声」

   山猫軒書房     1,000円

吉屋行夫  「白い波」

1984年末、滋賀県東南部のある町で起きた強盗殺人事件。警察・検察による犯人でっちあげ、推認と可能性を並べただけの判決。真実を追求する若者と初老の男たち...。実際の事件を扱った小説。

   光陽出版社     1,600円
↑

大波一郎  詩集「花に襲われた恐竜」

   風媒舎     1,200円

大島博光訳・解説 「詩集不寝番」

若くしてアラゴンの指導を受け、状況の詩を発するゴーシュロン。
平和は眠りを許さない(宮本百合子)――「不寝番」は、まどろんだり眠気に気をゆるめたりするわけにはいかない。もしも夢があるとすれば、それは現実世界のうえに大きく眼をひらいて、未来をつくりだすものをはっきりと見すえての夢であろう。
    光陽出版社   2,100円

妹尾倫良   詩集「夢二夜」   


   K書房     1,200円
↑

早乙女勝元  「図説東京大空襲」   

小松崎茂ほか原体験者の絵画と未公開写真で再現する東京大空襲の実相。日米・国立公文書館の秘蔵写真400余点、一挙公開。戦争と平和の問題を考える―小・中・高校のサブ・テキストにも最適。
   河出書房新社  1,890円

猪野 睦  詩集「ノモンハン桜」 

8月のホロンバイル草原に咲きこぼれる地低い草花を、ノモンハン桜とおしえてくれたのは中国人青年だった。ノモンハン事件で死んでいく日本兵たちが、目前の地上に咲く可憐な桜の花に似た花に、無念と郷愁をこめてつけた名だったと、その時知った。

   ふたば工房   1,575円

松田解子  「地底の人々」   

小説(地底の人々;骨)、ルポルタージュ(花岡事件おぼえがき;遺骨を送って)、レポート・花岡事件と私(花岡鉱山をたずねて;花岡事件のこと;共楽館のこと;花岡事件の告げるもの)。
   民衆社     3,990円
↑

山本 司  歌集「カザルスの鳥」 

   ながらみ書房  2,940円

丹羽正明   作品集「ギヤマンほか」 

   丹羽正明作品集刊行委員会

長船 繁   「その瞳に」

    私家版     1,000円
↑

牧 梶郎   「アフリカから吹いてきた風」 

イスラム教徒のアフリカ青年に好意を寄せる娘。その恋愛と婚約への道筋を戸惑いながらも温かく見守る父親。父と娘の現代的な絆を通して"アフリカから吹いてきた風"を鮮やかに描く表題作はじめ、秀作五編。

   同時代社    2,625円

山下性太郎 「瀬戸の濱風」    

   さぬかいと叢書5 1,000円

土井大助  「よみがえれ小林多喜二」

詩(麻布の坂道;同志・小林多喜二に;小林多喜二先輩に;小林多喜二よ、よみがえれ―没後七〇周年記念)エッセー・講演(小林多喜二の詩と青春;人間・多喜二―三浦綾子「母」上演をまえに;ある日の志賀さん;奇蹟のような集大成―『小林多喜二全集』の完結によせて;暗黒の中の光芒―槇村浩と小林多喜二;多喜二文学の生命力―没後六十五年にあたって;党員作家・小林多喜二の眼;二十一世紀に生きる小林多喜二)
   本の泉社    1,365円
↑

松本ユキ子  「童女の化粧筐」    

大正ロマンの東京へ、自由を求めて出奔した若き黒田晴嵐。震災の惨禍の中で生命のはかなさを知る。故郷小倉へ戻って児童舞踊家 として名を成し、時の寵児とはなったが......。

   光陽出版社   2,310円

本田 功   短編集「咲子」     

表題作をふくむ13の短編の大半は、現代の教育における児童と教師の、解決が容易ではない悲しみや悩みにとりくんだ意欲作。短編「柿の実」では、戦後の子どもらにも惨禍をもたらした者たちを告発している。

   本の泉社    1,890円

窪田 精   「フィンカム」 

「フィンカム」は、敗戦直後、米軍占領下のきびしい時代に、朝鮮戦争時の米軍立川基地の内部で働く日本人労働者の世界をえがいたものである。当時の状況から、周囲の人々が占領軍当局の弾圧を心配してくれるなかで発表したが、弾圧はこなかった。(以下略。著者「あとがき」より)
   本の泉社    2,000円

高橋菊江  「家族のゆくえ」    

高校中退・家出とゆれながら自分さがしをする直美。危機に立つ家族のゆくえを苦悩する高校生・幹太の目線で描く。末期ガンの夫を看取る妻・杉江と平和運動に献身した夫・啓一との愛と別れ。
   ドメス出版   2,310円
↑

敷村寛治  「風の碑」

1920年代から暗黒の戦時下、そして戦後、病躯をおして活動する日本共産党員・白川晴一とあつい友情で結ばれた青春がこの国にはあった。重松鶴之助、伊丹万作、伊藤大輔、中村草田男、岩田義道…愛媛・松山中学の青春伝説はいまによみがえり、明日を語りかける。
   光陽出版社   2,500円

篠垤潔   「がん旅情・上」 

一九四五年八月六日、広島で、零歳で被爆した大内吉典は、様々な病に悩み、苦しみながらも、平和運動や執筆活動に懸命に勤しむ日々を送っていた。しかし、肉体に刻まれた原爆放射線後障害は、無情にも吉典の生命をさらに脅かすのだった―。家族にも知人にも、彼は真実を語らずに生きてきた。しかし、その沈黙が破られる時が来た…。被爆者の苛酷な生を鮮烈に描く力作長編。
   碧天社    1,500円

井上文夫  「無限気流」

日本の労働運動の根絶を企む大企業・財界の壮絶な攻撃に抗して、自由と民主主義を貫くN航空福岡空港の第一組合員で共産党員の大迫裕介。不当な昇給・昇進の差別にも屈せず、堂々と闘う つばさ の男たち。労使協調路線の罷り通る職場で、第二組合員との連帯の架け橋を築きあげる感動の長編小説!
   光陽出版社  1,500円

↑

大浦ふみ子  「匣の中」 

戦時に生まれ八歳で命を落とした弟を哀切に綴った名品「おとうと」、マスメディアの世論操作の内実に鋭く迫る「偏西風」「匣の中」、今日の子どもたちの変容を描いた「絵本の部屋」の四編を収録。

   光陽出版社  1,700円

林田遼子  「天皇が来た日」 

戦争が終って三度目の正月が来ようとしていた。私は熱い雑炊に、息をふうふう吹き掛けながら食べていた。早く食べ終えて、丸亀駅の踏切のそばで露天の店番をしている母さんと交代してあげたかった。踏切のそばは、レールの上を吹き抜けてきた風と関西汽船の船着き場から福島町を通り抜けてきた海の風とが混じりあう寒い場所だった。母さんの膝の関節炎は、冷えるのがいちばんいけない。私はこの冬休み、寒い夜の間だけ母さんに代わって店番をすることにしたのだ(「踏切」より)。短編小説集。
     光陽出版社  1,619円

乙部宗徳  「時代の転換点と文学」

第一回手塚英孝賞受賞の小林多喜二論「『一九二八年三月十五日』から『地区の人々』へ」、野間宏、福永武彦の戦後の出発を論じた評論、若い世代の文学動向論、現代日本文学の作家・作品論など、乙部宗徳全業績のなかから厳選十四編を収録。

     光陽出版社  2,000円
↑

松田解子  「桃色のダブダブさん」

幼い日、母に語りかけられた想いを胸に、1950年代、童話を生み出し続けた著者。その命を慈しむまなざしが、大人の心をとらえる。

    新日本出版社 2,000円

田宮良一  「たらちねの里」

信州を舞台にサンカ小説。山野を生計の場としたサンカの営みを小説にした2つの里物語。特殊な仕事、習慣を再現させて今に甦らせた小説は、背景に差別や反戦といった社会性を内包させている。一方で企業現場の労働者像をいきいきと描いた短編で作者の幅広さを提示していないか。
   東銀座出版社 1,500円

松沢信祐  「小林多喜二の文学」

人間の自由と解放を願う近代文学の歴史と精神を受け継ぎ、天皇制絶対権力の暴威に屈せず、日本文学の高峰を築いた小林多喜二。明治期以来の近代文学の進歩的流れに多喜二文学を正しく位置づけ、21世紀の国際社会に力強く光彩を放つその作品の意義と魅力を浮き彫りにする労作。新発見の多喜二書簡への論考を含む。
   光陽出版社  3,000円

↑

穐山 巌  「迷彩服の男」

「ライター貸してくんねかい?」カワセミに夢中になっていた私の後ろから、不意に若い男の甲高い声がした。振り返ってみると、百八十センチもありそうな痩せた男が、迷彩服を着て立っていた。その肩先に黒光りのする銃口が見える。私は一瞬背筋に冷たいものを感じていた。軍人とか、あるいは自衛隊などに対するアレルギーのようなものが私にはあるのだ。
    本の泉社   1,805円

能島龍三  「風の地平」

教員を辞し、理想に燃えて知的障害者の施設づくりに飛び込んだ正憲。だが、そこにあったのは社会に受け容れられるための忍従の強制だった。人間の可能を信じてはいけないのか、教育とは何なのか ―― 若い正憲の苦悩は現代を照射する。
    本の泉社   1,905円

工藤 威  「二輪草」  

保育所がない!わが子のため、高層密集マンモス団地に繰り広げられる若い父母たちのひと月の保育運動物語。

   群青社    1,800円
↑

渥美二郎 「ルック・アップ」

一人娘の小学校入学と同時にシングルファーザー1年生となった高校教師の僕。9・11テロ事件の翌年、グアムで僕たちを待っていた戦争の傷跡。教え子たちと平和や想像力について語り合う中、"イマジン"をテーマにした文化祭の劇の幕が上がる―。民主文学新人賞受賞の期待の作家、長編デビュー作。
   新日本出版社 2,000円

冬 敏之 「ハンセン病療養所」

 90余年にわたるハンセン病者への「強制収容・終生隔離」政策。戦時下、父・兄二人と共に幼くして療養所に入所させられた体験に基づく、冬敏之氏の文学作品。

   壺中庵書房  2,000円

奈良達雄 「文学の風景」

  1000字で読む日本文学
  著者が案内する文学散歩の世界。写真入り90余編を評論
   東銀座出版社 1905円     
↑

碓田のぼる 「短歌創作教室」 歌を愛するすべての人へ

  :体系的・発展的な短歌の入門書。
  添削指導で作歌のポイントを具体的に解明

   飯塚書店 2400円    

新船海三郎 「作家への飛躍」

1 作家への飛躍(作家への飛躍―小林多喜二と「防雪林」 小林多喜二と現代、「赤いリンゴも青かった」―宮本百合子の戦後の評論から)
2 いい心のいい文学(「戦後」の歩み出し、人の心―窪田精『廃墟燃ゆ』の世界、「ルールなき資本主義」への文学の挑戦―田島一『青の画面』、人間への信頼と明日への楽天―壺井栄『雑居家族』 ほか)
3 小説のふるさと(背中を押す「剛毅を」の声―宮本百合子「播州平野」、民主日本への決心の在りどころ―徳永直「妻よねむれ」、戦争と貧困の過酷さへの全身の抗議―壺井栄「二十四の瞳」 ほか)

   本の泉社  1905円    

旭爪あかね 「菜の花が咲いたよ」 

 ~ヒューマンドキュメンタリー~
 ひとりの農民運動家を中心に、仲間と家族、音楽をとおして、農業と食糧をまもる輪が広がっていく。感動のドキュメンタリー
   本の泉社 1700円   
↑

右遠俊郎 「桜橋」

表題の「桜橋」のほか、「金隠し幻想」「兄と弟」「白寿」「従兄弟」「福永君と巡補」「母の秋」「歳暮の客」「かえり船異譚」の八編を収録した、珠玉の短編小説集。

   本の泉社 1800円   

田島 一 「湾の篝火」(上・下)

1986年秋、大手造船会社を突如おそう7000人の大リストラ計画! 部下から「社員を大切にしない会社に未来はない」と見放され動揺する部長、吊るしあげられても家族の支えで耐え抜く若手工員と、彼を励ます仲間……。さまざまな思いが渦巻くなか、営利をむさぼる会社側と退職強要される男たちとのたたかいが、ダイナミックに描かれる。
  新日本出版社  2400円(上・下とも)  

冬 敏之 「風花」

ハンセン病文学・最後の作家。7歳から26年間をハンセン病療養所で生活、社会復帰後は患者であったことを明白にして就職、結婚そして父となった著者の遺作集。第34回多喜二・百合子賞受賞 「ハンセン病療養所」の著者。遺作「柊の花」「病み棄て抄」収録。
  壺中庵書房 1905円
↑

北條元一 「文学・芸術論集」

「北條元一氏はかりそめにものごとを考える人ではない。かれを文学・芸術にひたすら向かわせもるのは、その深さを究めたいとするかれの真率さである。古今、文学論、芸術論、美学論はさまざまに書き、著されてきた。しかし、七〇年になろうとするかれの評論活動に比肩できるものはない。ここに精選されたその一端がある。」佐藤静夫(文芸評論家)
  本の泉社 4761円 

福山瑛子 「イタリア・スペイン・ポルトガル 美を追って─驚きと発見の旅─」

 美術館や考古学博物館をめぐり、天才芸術家たちの至高の絵や彫刻に魅了された。スリに遭ったり、道に迷ったり。偶然の出逢いや、道連れになった人たちとの語らい……。こんな旅をしてみたくなる!
  本の泉社 1600円 

早乙女勝元 「戦争と子どもたち」

 昭和20年3月10日、12歳の少年は東京大空襲の劫火のなかを逃げまどい、奇跡的に生き残った―。
 あれから50余年。いまなお、世界の各地から、子どもたちの悲鳴が聞こえてくる。
 自らの体験をふまえ、行動する作家の眼がとらえた戦争の悲惨と子どもたちの現実。
  河出書房新社 1800円  
↑

右遠俊郎 「明治の碁」 ─本因坊秀栄の生涯─

 ──苦渋に満ちた布石の過程には、近代碁の形成に欠かすことのできない幾多のすぐれた星々があった。それらの星々の群れのなかで、天元に位置を占める巨星、その人こそ第十九世本因坊秀栄名人にほかならなかった。(「夜明け前の碁士たち」より)
  本の泉社 1600円  

鶴岡征雄 「夏の客」 

 寄辺なき人々の苦の世界を描く著者渾身の半自伝的短編小説集!
 1960年前後を背景に年少にして世の中へ歩み出た青年の懊悩!
 ● 「冬の恋」「吾妻橋にて」「蟹」など短編七編
  本の泉社 1905円  

原 健一 「我が村は美しく」(私家版)

  現代社会の混迷と展望を、農業・環境・教育に現れている具体的な問題を通して、人々の心をいやすような村づくりをしたいと願う農業技術員を主人公に、政治と社会の変革を目指す活動家や教師たちの生き方を描く
  1600円 TEL.FAX0263-59-2807 
↑

井上文夫 「濃霧」

 経営側の策動によって引き起こされた、労働組合の分裂。バラバラにされた労働者は、いかにして連帯を蘇らせることができるか。航空会社に働くさまざまな労働者の姿を、リアルに追求した短編集。
   文学同盟発行・東銀座出版社発売  1714円

神戸直江 「炎ありき 家族たちの辰野事件


  光陽出版社 2500円

笠原美代 「母の手のひら寒の星」


  『炭鉱地帯』編集室発行・TEL.FAX0944-51-2727 1500円
↑

瀬戸井誠 「遺品」

「日の丸」を拒む情あり戦場へ送りて死なせし子とつながれば――息子の戦死を胸にひめて、戦後を生きる老いた女流歌人の姿を、日本共産党の市議会議員の姿を通して描いた表題作他、雅子の詩/赤い靴/氷雨/など。

  文学同盟発行・東銀座出版社発売 1524円

旭爪あかね 「稲の旋律」

 人とのかかわりにおびえる女性と農業に立ち向かう男性、見知らぬ二人の心の通い合いを、瑞々しい感性と往復書簡という大胆な手法で描いた衝撃の話題作。(映画 「アンダンテ~稲の旋律~」の原作 上映情報

   新日本出版社 1800円    

森与志男 「戦後の風」

 激動の時代を全力で駆け抜けた青春群像を描く長編。松川事件前年の列車転覆事件の真相にも迫る話題作。

   新日本出版社 2900円  
↑

新船海三郎 「身を知る雨」

 1945年6月、大阪第3次大空襲で焼け出された一家は、北海道への開拓移植に応じた。が、そこは荒土の原野。棄てられた民は、掘っ立て小屋に犬猫同様に放り込まれ、野草で命をつなぎ、大地に刃向って鍬を入れた。が――。
 母を送って2年。運命の受容者だった母が最後にそれに抗った意思とは――。母を偲ぶ力作。
  本の泉社 1400円    

稲沢潤子 「早春の家」

  知的障害者施設へ重度の重複障害を持つ直也が転園してくることになった。職員達のとまどい、園生とのトラブルなど実弟をモデルに描いた障害者と施設職員の群像。短編「星の旅」も収録。

   大月書店 1800円   

風見梢太郎 「けぶる対岸」  

                         →著者のホームページ
 大企業の闇を描く!恋愛、友情、さまざまな心の起伏から見えてくるものは―大手通信社の研究所では、きびしい思想攻撃のもと、組合選挙で反社会側の候補を応援する若い共産党員昭彦らの動きがはじまる。
  
新日本出版社 2000円   
↑

小野才八郎 「一銭五厘の死」

 太平洋戦争末期、津軽地方の国民学校訓導が一銭五厘の切手を貼った赤紙で補充兵として入隊後の2ヵ月間を描いた表題作など8編。

  津軽書房 1800円   

神原孝史 「ペルーの子」

第一次ペルー移民の日から一世紀たった、その先覚者たちの声が聴こえなくなったとき、日系大統領の失脚ははじまった……。寡作な作家が巨木を刻むように百年の声を私小説で伝える、民主文学の異色作。
   本の泉社 1905円

金井 廣 「母・妻・友(茫茫その二)」 私家版

 
↑

小西 獏 「偽作家の戯言」

頑固一徹の男、源吉は唯物論者・無神論者として、墓を拒否し続けた…。著者のルーツを示す好短編「墓石」。飄々としたユーモアに親しみの湧くエッセイ「小説の書けぬ偽作家の戯言」。他、人生のベテランの滋味豊かな人格がにじみ出ている旅行記・エッセイ等心にしみじみ残る遺作集。

  文芸社  1000円    

川上重人 「シェイクスピアは『資本論』のなかでどのように描かれたか」

 マルクスはなぜ『資本論』のなかにシェイクスピアの作品を登場させたのか―「夏の夜の夢」「ハムレット」「ヴェニスの商人」などの美しい詩を織りこみながら、『資本論』の世界を文学の香り高く描いている。
  本の泉社  1200円     →著者のホームページ

稲沢潤子 「ぜんそく・アトピーの子どもたち」

アレルギーの病気がふえている/アレルギーの原因としくみ/食べ物によるアレルギー/アレルギーの原因をさがす/皮ふに出るアレルギー-アトピー性皮ふ炎/ぜんそくの発作のしくみ/ぜんそくをおこすアレルゲン/ぜんそくの治療-発作のとき/ぜんそくの治療-予防のために/入院しながら学ぶ子どもたち/先生に知ってほしいこと/友だちに知ってほしいこと/入退院をくりかえしながら/進学、就職、結婚/ぜんそくと私-玉田美希子さん(高校1年)/泳いで遊んでたくましく-ぜんそく児キャンプ/ぜんそくをのりこえて-ぜんそく児だったプロスポーツ選手
   大月書店 1800円   
 「糖尿病の子どもたち」、「腎臓病の子どもたち」、「心臓病の子どもたち」、「白血病の子どもたち」
↑

箭内 登 「夏めぐりて」



  文学同盟発行・東銀座出版社発売 1619円

中嶋祥子 「絵とエッセー 花かるた」 


  東銀座出版社 1905円  

碓田のぼる 「石川啄木の新世界」

 新しき明日の来るを信ずといふ 自分の言葉に、嘘はなけれど
 --啄木がめざした『新しき明日』とはなにか 啄木を生涯の研究テーマとする著者が,足で発掘した新資材を駆使し、新たな石川啄木像にせまる研究書。
   光陽出版社 3000円
↑

山田郁子 「スネア・ドラム」

 1950年代はじめ。レッドパージの吹き荒れた西大阪工業地帯で共産党組織の再建にいどむ、みち子。18歳の心は切っ先するどく伸びて、ひたむきに明日の自分と世界をつかもうとする。この国の一つの時代の青春を作者は誠実に描き出している。
  文学同盟発行・東銀座出版社発売 1492円   

松田解子 「女人回想」

 育った秋田の鉱山で、上京し身を寄せた労働者長屋で、文学を志して飛び込んだプロレタリア作家同盟や雑誌『女人芸術』で―飢えの日々を生へつなぎとめ、よりよい生活へ向かおうとする情熱を変革の意志にと替えてくれた数々の出会い。
  新日本出版社 2800円   

水野昌雄 「戦後短歌史抄 作品と時代」 

 短歌史と表題を掲げなくとも、戦後短歌作品選のような著作でも、その取り上げている歌人の差は大きく、それぞれの編者の短歌史観を示しているのである。

  本の泉社 952円  
↑

千倉一郎 「光芒」

 1970年代初頭は、「大学紛争」に揺れ動いた時期であった。その渦中、東北のある都市の大学を舞台に、そこで学ぶ学生たちの青春と愛と闘いを描いた長編。

  本の泉社 1500円  

芝 憲子詩集 「のんきな店のちいさなもの」 

  OFFICE KON 1200円

細窪 孝 「愛に生きた江戸の女明治の女 近世から近代へ文学の展開」

江戸の女(西鶴にとっての「好色」―「好色一代男」「好色五人女」「置土産」
心中と妻敵討―「冥途の飛脚」「心中天の網島」「堀川波鼓」
遊女はつと梅川―「曽根崎心中」「冥途の飛脚」
待ちつづける宮木―「雨月物語」 ほか)
明治の女(けなげな少女お峰―「大つごもり」
犠牲になった光代―「書記官」
愛とダイヤモンドとお宮―「金色夜叉」ほか
   蕗薹書房 2000円   
↑

碓田のぼる 自選歌集「風の輝き」

 1954年秋~1999年春、著者二十六歳~七十一歳の十冊から選んだ自選歌集。

  光陽出版社 2000円   

池田錬二 連作詩集 「蝗軍」 露滴山房 私家版


田代三良著、秋谷徹雄編 「インパール作戦敗軍行」 

 東京帝国大学卒業の一兵卒は、ビルマ・インパール戦で何を見、何を考えたのか。青年の感性を通して、戦争の非人間性・おろかさを浮き彫りにした畢生の遺作。

  本の泉社 1905円     
↑

山内ハナ 「草原のあかい月」


   さぬかいと叢書 2000円

浅尾忠男評論集 「詩への希望」

  光陽出版社 1500円

浅尾忠男詩集 「詩法」

  光陽出版社 1500円
↑

大橋喜一 「でも、ユウジは生きていた」


  東銀座出版社 1500円

山越敏生詩文集 「もとのかたち」

 詩人会議出版 1500円

夢前川広 「『日本版PFI』を問う」

 財政危機下での公共事業推進のための新たな民活方式としてクローズアップしてきた「日本版PFI」の仕組みと問題点を広く明らかにし、導入への警鐘を鳴らす。
  自治体研究社 1000円

篠垤 潔 「ふたたびの夏」

 結婚後零歳児被爆者と告知。懸命に原水爆禁止運動などに励む。急に原爆症が悪化し入院。安静臥床の人生となり被爆者の生を告発。

  光陽出版社 1332円  
↑

平瀬誠一 「鳥たちの影」

 子どもたちの心に寄り添いながら、同僚教師や父母たちとひたむきに対応する女教師の姿。今日の「学級崩壊」の問題を正面からとらえる。第32回多喜二・百合子賞受賞。

  新日本出版社 2800円  

谷山花猿 「風への視線」

   俳句人叢書 1500円

阿部誠也 「名作に描かれた青春の風景」


  路上社 2000円  
↑

金井 廣 「ひと夏の記憶」 私家版

佐田暢子 「朝まだき青の流れに」

 迷いつつ歩み、新しい世界に巣立つ青春像。希望も恋も失って大学を中退、保育所で働きはじめた坂田菜青。人々のひたむきな心と愛に触れて、自分自身への確かな信頼をつかみとってゆく―。話題の長編。
   新日本出版社 2600円  

宇河群造 「断面」 

 1954年(昭和29年)春に中学校を卒業した少女2人が、60年安保闘争に向う激動期の中で、商店、工場、喫茶店、バーと様々な職場で荒波に揉まれつつも、力強く生きていく姿を描く。「生きる」とは何かを示した本書は、自信を失いつつある現代の中・高年の心の片すみに一筋の光明を垣間見せてくれる
  あゆみ出版 1500円  
↑

須貝和輔 「おころぎ物語」

   北の風出版 2000円

吉開那津子 「夢と修羅 第一部」

 小学五年で母に死なれ、一家の期待を担う三味線屋の長男太一郎は、軍人になろうと勉学に励むのだが…。大正・昭和を生きた一日本人を描く大河小説。

   新日本出版社 3000円   

田中山五郎 「千代、今ひとたびの」

  本の泉社 1500円   
↑

山本證・向井千代子編
「ジェンダーと歴史の境界を読む--『チャタレー夫人の恋人』考」

   国文社 3000円   

田島 一 「青の画面」

 差別をのり越えて30年、たたかいの新しい局面を描く最新長編!総会屋への利益供与で揺れるN大手電機。残業つづきの青年労働者から悲痛な電子メールが届き、差別待遇是正を求めるたたかいは…。
  新日本出版社 2000円   

岩崎允胤 「史劇 翡翠の翳光--菟野皇女の生涯」

 持統帝の生涯を脚本形式で描く。ドラマである以上、多くのフィクションを用いて構成したが、できるだけ、歴史的事実に依拠し、歴史的真実を語ろうとした。

   本の泉社 2000円  
↑

松沢信祐 「新時代の芥川龍之介」

 ウィリアム・モリスの影響を丹念に探り、日本の誇るべき近代知識人・芥川龍之介の源泉を読み解く。21世紀を迎えるにあたり、新時代にふさわしい芥川論を提起する。

  洋々社 2400円   

宮寺清一 「わが街」

 広い視野で描く変革の息吹き。時代に翻弄される街と人々の姿を愛着をこめて描く意欲的長編
   新日本出版社 2900円  

碓田のぼる歌集「指呼の世紀」

   飯塚書店 3000円  

谷山花猿 「時代と俳句」 俳句人叢書13

   新俳句人連盟 1500円

風見梢太郎 「海岸隧道」

                 →著者のホームページ

   文学同盟発行・東銀座出版社発売 1429円    

稲葉喜久子 「べったら市」


   文学同盟発行・東銀座出版社発売 1429円
↑

大浦ふみ子 「夏が来て」 


   文学同盟長崎支部 1000円

藤林和子 「原発の空の下」

 原発大国への警鐘。青年拓也は希望に満ちて原子力発電所で働き始める。仕事に励み、恋に悩み、充実した毎日を送るなかで次第にふくらんでゆく不安…。クリーンなイメージの裏に潜む原発の実情を小説化。
  東銀座出版社 1905円    

久志冨士男 「聖なる道化師たち」

 茶髪にピアス、違反のカバンに違反の靴…、生徒の服装の乱れにいらだつ教師たち。「品位ある学校」をめざして、厳罰でのぞんだ“指導”の結末は?
地方の一高校を舞台に、管理主義に踊る教師たちの悲喜劇を、高校教師36年の経験をもとに苦いユーモアで描いた、まったく新しい学園小説!
   高文研 2000円     
↑

新船海三郎 「人生に志あり 藤沢周平」

 あなたは、なぜ藤沢周平を読むのか。多くの人々を惹きつけてやまないその魅力の秘密を、作品と歴史と風土に探った渾身の作家・作品論。

   本の泉社 1800円    

近藤瑞枝 「杣保だよりー女房は議員 夫婦は二人三脚ー」

 「たより」の連鎖の中から浮かび上がる一つの家族の、真摯なたたかいの現代史。
 二人三脚ぶりに誘われる笑い、伝わる信頼と愛情。東京青梅市発信の家族新聞13年の記録。

   光陽出版社 1700円     

木村康子 「いのちのうた響かせながら 母親大会物語」

  かもがわ出版 952円     
↑
 

購入のご相談は当会にどうぞ。ご注文の前に在庫をお問い合せください。

  書籍名、冊数、連絡先の〒番号、住所、氏名、電話番号をご連絡ください。

  メールによるお問い合わせ → info@minsyubungaku.org
  ハガキによるお問い合わせ
       〒170-0005 豊島区南大塚2-29-9 サンレックス202 日本民主主義文学会
  電話、ファックスによるお問い合わせ  電話03-5940-6335、FAX03-5940-6339