「キノコの涙」 須藤みゆき
中学二年生のアミナちゃんから、突然、「キノコの育て方を教えてくれませんか」と訊ねられた。
「含羞の人」 山路文彦
和雄が講師を努める九条の会の後援会に、後に国会議員になった高校の先生から参加したいと電話がきた。
「日置川」 祥賀谷悠
流里は隼の子を宿すが結婚せずに生きてゆく。日置川の流れのように鮮烈に生きてゆく女性の青春。
「ペアのプラ板ブローチ」 中村好孝
十年前に精神病院を退院した斎藤は通所している作業所で、軽度の知的障害がある裕子と出会う。
「おためし婚」 松山薪子
千里は、甥の娘の雅美が二か月同棲してみてうまくいったら結婚して駄目なら別れるという話を聞く。
「古書店の客」 仙洞田一彦
兄が経営する古書店の店番をしていたら、客から「本の値段、どういう基準で決めるの」と聞かれた。
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