| 
        
      「チーズとコーラ」 入江秀子 
       優子の家は、戦時中は軍需工場だったが、戦後は没落して、父は米軍基地に出稼ぎに行っていた。 
       
      「きょうだい」 石井建仁 
       勝雄が、「お前には姉がいるぞ」と知らされてから、何もしないうちに十年が経っていた。 
       
      「おまけ」 綛山正行 
       居酒屋を営んでいるぼくに突然襲った体の異変。入院先の爺さんから教わったことは……。 
       
      「父の悲しみ」 水野敬美 
       兄が出征して生まれた私は、「あんたが男だったら」と言われ続けた。父の悲しい日々が続いた。 
       
      「平和の行進」 丹羽あさみ 
       夫が入院してパートを辞めた私は、平和行進の歩く行程に全部参加できるようになった。 
       
      「つばき荘」 石井斉 
       精神病院に四十年間入院していた姫野は、退院してつばき荘で一人暮らしになって三カ月が経った。 
       
       
       |