「二位殿様」 青木陽子 夫の職場の後輩の絵の展示を見に行くと、「二位殿社」を描いたものがあった。 「ふ う」 今井 治介 シベリヤ抑留から戻った野方洋三は、大森の海っ端の実家を目指して歩き始めた。 「小さな水槽」 中田 良一 離婚して一人で健一を育てている鮎美から、夏休みに預かってほしいと電話がきた。 「野辺をゆく人」 北原 耕也 図書館に勤めるわたしは、昼休みは公園で弁当を食べ、時間があれば本を読んでいた。