「詩人の家」 稲沢潤子
若いころからのフランスのレジスタンス詩や詩論を翻訳してきた老詩人から思いがけなく招待を受けた。
「海の河」 田村好男
働いていた電話会社が民営化されて三年、私は余剰人員を収容する職場で幸田に出会った。
「丸刈りの少女」 塚原理恵
私は夫と、731部隊の元隊員の遺品を展示している飯田市平和記念館を訪ねた。
「眼の輝き」 石井 斉
統合失調症を患っている智と久美の夫婦は、隣家の中学三年生の息子が気になっていた。
「見えない壁」 青木 資二
妻の沙由理は都立高入試に導入される英語のスピーキングテストの反対行動に参加するようになっていた。
「草野球二代」 宮腰 信久
団地の草野球チームの監督・俊三は、マネージャーの熊崎の偏屈なところが気になっていた。
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