「忘るなの記」 大浦ふみ子
朝鮮戦争が休戦した翌年、銀行員の江口和真は偶然に旧友の富岡日出男にあった。彼の片頬には大きな傷があった。
「モクレンの咲くころ」 島田たろう
清三は脳梗塞で倒れた妻を介護していた。同居する長女の光江は、足腰の弱った父の介護が不安だった。
「いくじなし」 田上庫之介
私は婚約者のとも子を連れて田舎の実家に帰った。家を出てからの久しぶりの帰省。実家は貧しい農家だった。
「青 空」 石井斉
姫野良一は四十年間入院していた精神科病院を退院することになった。病気は治っているのに退院できなかったのだ。
|