2021年8月号 作品紹介

     
 


「枯 死」 小西章久
各地でトビイロウンカの被害が広がっていた。ウンカが発生した水田は枯死する。寿人は、畑の見回りに行くが……

「ダッピ先生」 笠原 武
 国民学校初等科四年の真人と利治は奉安殿前の池に鯉が浮いているのを見つけた。ちょっと石をぶつけてみたところ……

「瞳」 橋本かほる
 遠くで子どもの激しい泣き声がする。収まる気配のない鳴き声にまじって、大人の叫ぶ声が。冴子はあわてて駆けつけた。

「どこにもいなかったこと、どこにでもいたということ」 中 寛信
 中国の大学で日本語教師を務める「私」の三人目の通訳は、はじけるような笑顔の女性だった。

 
       

「2021年総目次」に戻る