「父母に捧げる散文詩」 東峰夫
子どもの頃から基地があるオキナワ。主人公はキリスト教と民主主義の国から来た向き合って
生活しているが、彼らの横暴をどう考えたらいのか。主人公は夢と瞑想の世界に入っていく。
「光のきざはし」 中村恵美
漆掻き名人を祖父にもつ叶絵は、漆の仕事を途絶えさせていいのだろうかと高校卒業後の進路に悩んでいるのだった。
「晩秋」 井上通泰
村で一人暮らしをしている裕次の母は、八十歳を超えている。泊まり込みで面倒を見に行くが……。
「闇の刻」 井辺一平
認知症の症状が出た妻を一人で介護する直人の胸に、過去の思い出が去来する。将来への不安も募るのだった。
「乳房」 たなかもとじ
小学五年生の耕一は、給食の残飯を入れた一斗缶を天秤棒で担いで家に持って帰る。豚の餌だった。
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