「わが心、高原にあり」野里征彦
自死に失敗し、谷底に転げ落ちた「ぼく」は、不思議な老人に助けられ、老人の家に案内される。「ぼく」は東日本大震災の被災者だった。
「メトロノーム」田本真啓
ピアノ教室に通う「僕」は、規則正しいメトロノームの音が気になって集中できない。
「青いゾウ」かなれ佳織
生まれた子どもの世話に必死な二人。「ぼく」は台風のあと民家の屋根にあるものを見つけた。
「水入らずの日」須藤みゆき
雑居ビルで暮らす「私」は大家の「長男の妻」と誤解されている。大家の次男坊が突然顔を出したが・・・。
「交尾」鶴岡征雄
バーテンをしている雨宮克之は藪下医院の藪下平助院長から、下血している、と脅かされた。
「こもれびの病棟」橘あおい
私は初めて仕事として精神科医療の現場を知ることとなった。
「夏休み」青木陽子
一人旅で新幹線に乗って小学校三年の孫がやってくる。しかし到着しても孫は降りてこない・・・。
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