「森の記憶」柴垣文子 病気になって、小学校を早期に退職したいずみは、塾で子どもたちを教える傍ら、エッセイを書いてきた。夫の晃は、<憲法を知る会>の活動に力を注いでいる。
「キングゴリラ」田本真啓 フリースペースでボランティアをしていた僕は、ある日遼一くんから僕の顔の似顔絵を手渡された。
「和解」白武留康 家の戸口までくると「私たちは何も違法なことはしていない」という妻のかん高い声が聞こえた。
「軍艦島へ」山形暁子 軍艦島へ上陸したのは、仲間たちと長崎を訪れた二日目の午後のことであった。