「ためらい」杉山まさし 夫と娘の七回忌を一つの区切りにしよう。麻子は考えはしたが、義母に言い あぐねる日々を過ごしていた。
「陽光」青木資二 「なんで朝からテストばっかなんだ。俺、もうやだ。止めた」。修平の荒々 しい声が高岡の旨を刺した。
「まつぼっくり」荒木雅子 窓を打つ風の音で由希は目を覚ました。急いでめぐみの朝食を作らなければ ならない。
「静かなる酔っ払い」野里征彦 ある日下宿に招待状が舞い込んだ。差出人を見ると「栄木光正さんを偲ぶ会実行委員会」とあった。