「柿」今後 千寿子 介護施設に入所している兄に会うため、私は数時間かけて四国の小駅に降り立った。 「スタンダード」青木 資二 息子の妻に頼まれ、孫の授業参観に出かけた浩一が眼にしたものは…… 「今夜は鍋にしましょうよ」椿山 滋 一日に何回も今何をしようとしているのかわからなくなる。将来への不安が美千代を苛む。 「二年目の春」増田 竹雄 進は釧路発22時7分発の貨物列車に乗務した。帯広駅を出たところで列車が急停車した。