■ 2016年11月号 作品紹介 ■ |
「十九時の夜明け」 岩崎明日香 咲の一日は、夜の十九時から始まる。吉祥寺駅で電車を降りると雨は本降りになっていた。 「不当判定」 鴨川耕作 私は仲間と共に人事院に分限免職処分取り消しを求めた公平審査請求を行った。 「通訳」 原信雄 長旅の疲れはあったが、キューバの友人の見舞いが間もなく叶うと思うと心が騒いだ。 「蘇州夜曲」 入江秀子 私は港を見下ろす台地に出ると車を停めた。母と、父が入所する介護施設に面会に来たのだ 「ゆうたのこと」瀬峰静弥 ゆうたは日も暮れきった夜遅い列車に、ペンキにまみれた服を着、働き疲れて乗ってくる。 |
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