2016年7月号 作品紹介


     
 
 「半夏生」佐田暢子
   九州の実家に帰っていた昭彦は、四十年以上前、中学三年の一年だけ同じ教室で過ごした民郎を訪ねようとするが…。

 「腕時計」三原和枝
   雨の夕方、改札口の脇に立ち、久美子は左腕にはめた文字盤の大きな男物の時計に目をやった。

 「岐路」寺田美智子
   二週間待ち続け、やっと届いた会議の連絡に、みどりは一人暗い道を急いだ。

 「山、再び」風見梢太郎
 八十を過ぎて認知症を発症した職場の先輩片倉を伴って、わたしは穂高岳のトレッキングにやってきた。
             
 
       

「2016年総目次」に戻る