2015年11月号 作品紹介


     
 
 「シンパシー」 旭爪あかね
   「母性神話では片づけられない」という一言が、ちづるの胸に突き刺さった。

 「この夏の祈り」 渥美二郎
   正月に祖母を、五月に二十年ぶりに再会した涼子を亡くした僕は、八月、長崎に向かう。

 「チキンラーメン」 かなれ佳織
   女は損や。母の言葉が、不安をふくみ叩きつける雨のような強さで光代に降り続けた。

 「最終章」 木曽ひかる
   内山茂男は朝日を浴びながら、葉がつやつやと光る樹の間を縫うようにして境内へ向かった。
 
 
       

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