■ 2015年9月号 作品紹介 ■ |
「ホロすけが鳴く日」 藤咲徳治 福島原発事故の警戒区域から持ち帰った遺品のなかに父の本音が隠されていた。 「老女の泉」 井上通泰 裕治は妻と盂蘭盆会の前日実家に行き、継母の泌尿器科への通院に付き添う羽目となる。 「散らし寿司」 ゆいきみこ 拘留を終えてN署から弟が帰って来る日、文乃は朝から寿司づくりに余念がない。 「居酒屋のママ」 加藤節子 食堂兼居酒屋のママが共産党から町会議員に立候補する噂はたちまち広がった。 「亘よ」 木原信義 担任の省吾のもとに下校したはずの亘がまだ帰らないと祖母から電話がかかった。 「はじまりの日」 須藤みゆき かたく目を閉じたまま横たわる義母に私は「かあさま」と呼びかけた。 |
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