2015年1月号 作品紹介


     
 
  新連載小説「さくらの雲」最上裕
    システムエンジニアのさくらが、二年間の育児休業を明けて復職した会社は、アメリカの企業と合併していた。

  「北からの風に」能島龍三
   私が足首の関節を傷めたのは、定年退職前に勤務した特別支援学校だった。

  「幸福のかたち」工藤勢津子
   骨折で入院した母は、退院後にアルツハイマー型認知症をも発症した。

  「病は気から」仙洞田一彦
   相談室に飛び込んできたのは、倉庫の仕事をしている若い男だった。

  「真夏の夜」秋元いずみ
   僕は、担当している患者の杉山さんに胃に直接栄養を送る胃?をつけたくなかった。

  「冬の坂道」須藤みゆき
   共産党議員の事務所で仕事をしている相沢さんの、私を呼ぶやわらかな声を聞いた。

  「家族写真」笹本敦史
   グループホームに入所している母親を訪ねたのは二ヶ月ぶりだった。

  「口三味線」青木陽子
   縁談は突然だった。多美が嫁いだのは昭和十三年の春だった。

       
 
       

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