【声明】
任期切れ目前の辺野古新基地建設の工事変更承認は許されない

 名護市辺野古の新基地建設に向けた埋め立て工事について、仲井真弘多知事がその任期中に変更承認をする意向を示したと報道されているが、これは先の県知事選挙で示された沖縄県民の意思にさらに背反するもので決して許されるものではない。
 沖縄防衛局は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けて、九月上旬に埋め立て工事の変更申請を出していたが、十一月二十七日に沖縄県の審査が終了する前に、そのうちの水路切り替えルート変更の一件を取り下げた。これによって、仲井真県知事が、この九日で退任するまでの任期中に承認の可否を判断できる環境を整えたとしている。
 しかし、先に行われた沖縄県知事選挙は、かつてない十万票の差をもって、新基地建設に反対する翁長雄志氏を新しい知事に選出した。沖縄県民の意思は明確である。今回の仲井真知事の動きは、沖縄県民の意思に真っ向から背くものである。そもそも仲井真知事は二〇一〇年の選挙で、基地の県外移設を公約にして当選しており、昨年の埋め立て申請自体が県民への裏切り行為であった。先の知事選挙で仲井真氏を歴史的な大差で落選させた県民の意思は、前回選挙時の公約を反故にした仲井真氏の判断自体を否としたのである。沖縄県民の意思を残任期を悪用して重ねて裏切ることは断じて許されない。私たちは工事変更の承認に断固反対する。判断は次期知事にゆだねられるべきものである。
 この仲井真知事の暴挙は、安倍政権の意思とも言われている。安倍政権は、県知事選挙で示された沖縄県民の意思に沿って、辺野古新基地建設を即刻断念すべきである。
 以上、強く要求するものである。

  2014年12月2日
日本民主主義文学会常任幹事会  

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