創立40周年記念レセプション 開かれる

 日本民主主義文学会創立40周年記念レセプションは、八月二十七日東京・日本青年館で開催、四十年の歴史を映した高齢者に若い世代も加わった会員・準会員と各団体代表、総勢百五名が晴れやかな面持ちで参集した。
 会は風見梢太郎、山形暁子両氏によって進められ、森与志男文学会会長の開会挨拶、続いて第二十一回大会で新任した田島一事務局長が歴史をふり返りつつ、「いま日本が問われている現実に『民主主義文学がどう答えていくか』が鋭く問われている。文学会は四十年前に九十三人の同盟員と七百三十五人の準同盟員で産声を上げ、今日まで創作方法の自由を掲げつつ、人々の暮らしと労働の現実に眼を向け、リアルに映しとってきた。このことは現代日本文学における重要な歴史として位置づけられ、また一人ひとりの生き方を励ますものにもなっている。しかし今日までの運動を築いてきた先輩の労苦は平坦なものではなく、とりわけ『民主文学』はしばしば発行の危機に直面したが、一九九三年の自力発行からは改善を重ねて継続してきた。このことは皆様方のご協力によるものと深くお礼を申し上げたい。新日本文学会が今年三月解散したことからも、私たちは日本で唯一の民主主義をめざす文学団体であるという責任の重さを痛感している」 と語った。
 また今後の展望については、多くの若い世代の会員を迎え、創作の意欲を開花させることの重要性を述べ、皆様の奮闘を強く訴えた。
 次に創立当時からの同盟員であり副議長なども務めた劇作家の津上忠氏が、「諦めた高齢者には若い人がついて行かない、死ぬまで頑張れ」 と檄を飛ばし、また同様に『民主文学』編集長などを担ってきた詩人の土井大助氏が乾杯の音頭を取り、なごやかな会食と歓談に移った。

古典舞踊「七福神」を舞う河原崎国太郎氏

 その後、文化団体連絡会から映画評論家の山田和夫氏、詩人会議の小森香子氏が挨拶。さらに前進座の河原崎国太郎氏が古典舞踊「七福神」を披露され、金色の扇を手にした繊細で優美な舞姿には一同魅了させられた。このほか日本共産党、婦人民主クラブ再建などから連帯と激励の挨拶があった。
 最後に平瀬誠一『民主文学』編集長から「日本の進路を決する大政治戦が闘われている時に、炎暑のなかご来会下さった皆様に、心からの御礼を申し上げたい」と閉会の挨拶があり名残惜しさの中で会を閉じた。
(高橋 菊江)